いよいよ本番スタート。
この日のゲストは、
・東日本大震災の津波により殉職された佐藤雄太警部補のご両親、
・福興浜団 上野敬幸さん(家族4人を津波で失った)
・元 双葉警察署副署長 今野大さん、
・シンガーソングライター 門馬よし彦さん
・ここからプロジェクト代表 伊藤 由宏さん
私と伊藤さん以外は、全員福島の方で、
それぞれの立場で、福島の震災当時の様子や、
現在の状況、胸の内を語ってくださいました。
ゲストの方々が語った内容をものすごく紹介したいのだけど、
どれも感慨深いお話ばかりで、中途半端に書けるようなものではなく、
とても1回の記事ではおさまらないので、別途書かせて頂くかもしれません。
とても1回の記事ではおさまらないので、別途書かせて頂くかもしれません。
でも、できればご本人の口から語られる言葉を・・・
そこに込められた"言霊"を感じてほしいなと思うんです。
なので、やっぱりしつこいようですが、この日の放送の
バックナンバーを見てほしい。聞いてほしいんです。
『月曜Monday(もんだい)夜もこれから』5/18放送分
私はというと、今回ラジオに出させていただくことに
なった経緯をお話しさせていただきました。
歌う直前には、雄太さんとご両親に書いてきた手紙を渡しました。
その手紙には、この日のために書き下ろした
『守りたいもの』という曲の歌詞を綴ったので、
それを読みながら聴いてもらいました。
♪守りたいもの/ 作詞・作曲 詠美衣
「いってらっしゃい」
いつもの背中 見送ったあの日から
「おかえりなさい」
いつもの言葉 言えないまま
どれほど経ったのだろう?
冴え渡る青空も
穏やかな海さえも
いまとなっては灰色の世界...
あなたは今どこにいる?
守りたいもののために
命をかけたあなたを
誰もが忘れる日が来ても
私は決して忘れないよ
鉛のように重い心
胸の奥つかえたまま
ざわついた心
宙に浮かんだまま
何にも手につかずに
賑やかな街並も
桜のトンネルさえも
今となっては夢色の世界..
あなたは今何してる?
伝えたいことのために
命をかけたあなたを
誰かが何と言ったとしても
私は誇りに思っているよ
人一倍 やさしくて
人一倍 不器用な...
あなたの笑顔
もう一度見せて
きつく抱きしめて
「ただいま」と笑って
守りたいもののために
命をかけたあなたを
誰もが忘れる日が来ても
私は決して忘れないよ
「おかえりなさい」
そう言える日まで
ずっとずっと待ってるよ
どこかできっと
頑張っていると信じて
私は今 生きています
精一杯 生きています
* * *
歌い終わった後、お母さまから
「私の気持ちそのものです」
という感想をいただき・・・・
ほっとしました。
なぜって・・・言葉には、
人の心を癒す力があるけれど、
一つ間違えれば、簡単に、
人の心を傷つける刃にもなるから。
たとえ、似たような経験をしていたとしても、
それぞれの立場が少しでも違えば、
全く考え方や感じ方は変わることだってある。
寂しい言い方にはなるけれど、人は、自分以外の
人の悲しみや痛みを、完璧に100%理解することは
できないし、されないんじゃないかと勝手に思っている。
その人にしか、わからない悲しみ、痛みがある。。。
でも、だからこそ、少しでも近づこうと、
心を寄せようとお互い思いやりを持つことができる。
少しでも、遺族の方や、行方不明の人を待つ方の
言葉にならない感情の代弁者になれたら・・・
胸につかえた鉛の心を少しでも軽くできたら・・・
そんな葛藤もありつつ、一生懸命つくった曲だったから、
その想いが届いたことが、素直に嬉しかった。。。
過去の辛かった経験はすべて、未来で待つ
誰かの心にもっと寄り添うことができる
自分になるために必要だったのだと、そう思えた。
佐藤雄太さんの他にも、まだ行方不明中の方が
福島には200人以上いらっしゃいます。
そして、その数だけ、今もなお帰りを待ち、
捜索を諦めずに続けているご家族の方がいます。
そんな方々にも、ラジオの向こうで、この歌を
届けられたということに、感謝の気持ちでいっぱいです。
改めて、この歌をつくるきっかけをくれた佐藤雄太さんとご両親、
被災パトカー、佐藤ご夫妻との出会いをつないでくれた伊藤さん、
まだまだ未熟な私をラジオに呼んでくださった大和田さん、八木さん、
曲を素敵にアレンジし、演奏をサポートしてくださった門馬さん、
福島の現状をありのままに語ってくれた上野さん、
震災直後、行方不明者の捜索に尽力くださった今野さん・・・
ありがとうございました。