私はオストメイト、です。

皆さんは、〝オストメイト〟という言葉をご存知だろうか?

オストメイトとは、〝病気や障害などで、便やガスなどの排泄ができなくなって、人工肛門や人工膀胱を造った人達〟のことを指す。

これがオストメイトマークです
(〝多目的トイレ🚽〟付近でこのチャームやヘルプマークをつけている人を見かけた際には、多目的トイレの使用を譲って頂けたら幸いです🙏)
ダウンダウンダウン


※多目的トイレなどに貼ってある、アップアップアップ

〝右下に➕マークがあるなで肩のおじさんです。

(ピンクのチャームは、友人がデコってプレゼント

してくれたもの💓)


細かい経緯はまた別の機会に書くとして、
私は38歳の時、ようやく、難病指定99
慢性特発性偽性腸閉塞症〟
CIPO・CIIPS:シーポ・シープス羊と呼びますラブラブ
と診断され、その時にはもはや口から何も摂取できなくなるほど進行し、高カロリー輸液や経鼻胃管などでかろうじて命を繋いでいた。



胃も大腸も、全くと言っていいほど、機能しなくなった。
〝なんとか口から食べられるようにしてあげたい〟と
研修医時代の偉い先生があらゆる方法を考えてくださり、2019年の9月2日、大学病院で、最初の人工肛門を造設した。


人工肛門は、別名〝ストーマ〟と呼ばれる。

語源はラテン語で、〝口〟という意味だそうだ。


人工肛門〟というと、〝人工透析〟を惹起させ、何やら大変な機械が付いているような感じがするかもしれない。

しかし、ストマの原理は恐ろしく単純で、


①癌などの病変がある場合、その病変部から肛門までの腸を切除する✂️

②切除したら残った元気な腸の、口側の断端をお腹から出して、お腹に排泄口〝肛門〟を作る


要は、悪い腸はオペで取ってしまい、残っている自分の腸を自分のお腹からむき出しにして、排泄できるようにしたものが〝人工肛門〟だ。


(出典:NHK Web記事🔗〝彼女がモデルになった理由〜ある〝オストメイト“の挑戦〜| NHK | より。ちなみにこの原画イラストを描いたの私です(笑)笑い泣き


人工肛門には、肛門に存在する〝肛門括約筋〟という便をコントロールする筋肉が無い為便は常にダダ漏れである。
パウチ”と呼ばれる袋状の装具を24時間体制でピシッとストマに貼り付けて、排泄物をキャッチしなくてはならない。

私がプロフィールに設定した下記写真、左下腹のポシェットみたいなグレーの袋が〝パウチ〟
ダウンダウンダウン


ちなみに、私は、研修医の時にもオストメイトの患者さんを受け持ったことがなく、人工肛門の原理も、ストーマという言葉も、便をキャッチする袋をパウチということも、恥ずかしながら、何一つ知らなかった。


オペから目が覚めたら、自分の腸が、ドイツの街とかに吊るされてそうな巨大なソーセージのように透明なパウチの中でむき出しでうねっているのを見て、あまりの衝撃に一瞬クラクラっとなった。


さらに、術後最初の夜、うとうとしていたら、看護師さんにペシペシっ‼️と起こされ、


「大辻さん、パウチの中、ガスでパンパン!このままじゃ爆発する💥」

「トイレに!早く!!」

「へっ?!爆発って何?!」←一人だけ意味が分かってない本人

と急かす看護師さんの言葉の意味も全く分からないまま、私のオストメイトとしての人生がスタートした。


この、ウンチ袋との付き合いが、新たな人生の始まりのコングを鳴らしたのだ。


(続く…)


Emma拝