「先生はハーフですか?」


診察室のドアを開けて入って来る患者さんの第一声。

6割くらいはこの質問から入る。


「はい、そうです(ってか、問診するの私の仕事なんだけど…)」


「あらま!どちらとどちらのハーフ?お父様お母様?」


「父がイギリス人ですが、物心ついた時から日本にいるのでイギリスのことは記憶がないです…」


「イギリスのどの辺?今でも毎年帰ったりするの?」


「いや…実家も東京なんで…」


「ご両親のどちらかがお医者様なの?」


「いいえ。血縁には医師はいないです。」


ドア開けたら外人さんがいるから、部屋を間違えたかと思ったわよ爆笑

              (完)


ここまでで平均4分。

混んでる外来だと、ちょっと痛いタイムロス病院


私は3歳か4歳くらいにイギリスから日本に移住してきたので、正直、この質問は累計2万回くらい再生されているであろう(苦笑)。

何を聞かれても全く嫌な気持ちはしないし、こんな私のネタ(?)トークで患者さんがリラックスするならむしろ喜ばしいラブラブ


(ちなみに、詳細はまた別途書くとするとして、私は法学部を卒業してから医学部に編入しているので、経歴とかまでぶっ込んでくる無敵の患者さんが出てくると、さらに話がややこしくなり、私が問診できる時間はさらに先延ばしになる汗


人間、自分の事は分かっているようで一番分かっていなかったりする。

例えるなら、


〝マインドは三毛猫ねこクッキー日本なんだけど、周りから見たら、一匹だけ洋猫イギリスが混ざっている〟


そんな感じなのだろう。

(イメージ図)

ダウンダウンダウン

我が家の猫ズラブラブ

左:洋猫。ノルウェージャンフォレストキャットのリナさん(先輩)。高貴な性格。後輩の雑種の存在がいまだに許せない。


右:三毛猫?雑種。駐車場で保護された保護猫の葵くん(後輩)。リナさんを同じ猫だと思って遊びにかかるたびに殴られている。


自分の顔なんて、朝、顔を洗う時くらいしかまじまじと見ないので、私自身はハーフだなんて事を全く意識しないで生きている。

日本語もそれはそれは流暢である(笑)。



我々医師は、〝医者・芸者・役者〟と表されるように、究極の接客業だと教わった。

なので、ハーフネタきっかけでラポール(信頼関係)を構築できる私はラッキーなのかもしれないアップ


ただ、あまりに聞かれる内容がおんなじ過ぎて笑い泣き、たまに、白衣の背中にスカジャン(注:昔で言う暴走族が着ている、背中にいかつい文字や絵が入っているジャンパー)みたく、ひとしきりの自己紹介を刺繍しておけたら時短になるのにドクロ

(イメージ図:「下妻物語」の土屋アンナちゃん)



などと、しょうもない事を考えたりもする。


職場にてアップ


Emma拝