高血圧を指摘されている方は日本国内で推定4000万人がいるという状況です。凄い数ですね。日本高血圧学会の高血圧ガイドラインの疫学にも「本邦における 2010 年の高血圧有病者数 は約 4300 万人(男性 2300 万人,女性 2000 万人)と 試算された」とある。

まず、厚労省が発表しているデータで年齢分布を見ると、30歳以上の成人で50%、40~75歳では60%が高血圧を指摘されていますよ という数値である。75歳~を加えたら何%なんじゃろか。厚労省は何気なくこの数値を出してくるが、冷静に見ると異常だ。すなわち、高血圧をどうにもできないですよという敗北宣言をしているようなものだ。

学会のガイドラインでは治癒率は上がっていると言う。まあ、これは判断基準にもよるのだが、単に薬で圧を下げているだけなのに治癒と言ってしまうところが医学島の特徴である。だから敗北とは言わないだろう。正しく言い換えるならば「正常範囲に薬で収まっている人は増えていますね」となる。まあ、高血圧が減れば脳卒中も減るのは分かるので悪いことではないとは言える。

そもそも、高血圧を指摘され、降圧剤を投与されたきっかけの血圧は、いつ、どのように、どのような心理状況で、どのような身体的状況で、日頃の血圧を把握した上での血圧で判断されたのだろうか?
質問されるといつもこう言う。「薬が出た血圧は本当に高血圧だったのだろうか? 本当に薬剤が必要な血圧だったのだろうか?」と。まあ、いいや。

で、

血圧計をお持ちで、お家で測定して、悩んでいる人がかなりいることが全国講演をしていて感じている。質問はタイトルにあるように
「いつ測った血圧が正しいのですか?」である。
あとは、
「測る度に違うんで困ってます」
「結局、一番いい数値を記録しています」


家庭用の自動血圧計は正確だと思って下さい。

では、
以前にも書いてますが、改めて。
測り方を間違えないようにしましょう。

どの場所で測るのが正しいのか?
上腕です。
二の腕とも言うか。
上腕二頭筋のところ。
心臓から遠くなるほどに圧は減る。
昔からここで測定されている。
歴史は長い。
手首や指は簡易的で正確性には欠ける。
だから病院では採用されていない。

センサーの位置は正しいのか?
肘側の身体よりにドキドキ拍動している血管があるので、
捲き捲きに指定されている「⇒」矢印ですね、そこに合わせます。
きつすぎず、ゆるすぎず。

毎回同じ姿勢で測る
基本は座して測定。
寝て、座って、立って、で血圧は全て変わる。
相対比較が重要なので、毎回同じ姿勢で測ります。

いつ測る?
基本は「起床時」と「夕方(帰宅時)」
これは安静時と活動後を知る。
安静時;低め、活動後:高め。
生理的変化を把握する為です。

と言う訳で、

測った血圧というのは、

全て正解です合格百回測れば百回違う。

その日その時その気圧その心情その動きなどにより、身体は適宜最適な血圧を目指して自律神経(交換と副交感神経)が調節します。素晴らしい調節システムなのです。だから、一番いい数値を手帳に書いて主治医に提出するえーかっこしーはやめましょう。

緊張すれば血圧は上がり、リラックスすれば下がります。運動したら血圧は上がり、安静にすれば下がります。素晴らしいシステムですね。立ちくらみ、起立性低血圧、高血圧の一部のような調節困難な状態を自律神経失調などとひとくくりにされます。

動脈硬化により、血管がカチカチのボロボロになると降圧剤でも下がりにくくなりますが、昔の高血圧の判断基準は「年齢+90」だった。個人的にはこれで充分と思っている(複合状況と自覚症状にもよる)。加齢により動脈硬化はそれなりに進むので、血の巡りは悪くなる。悪くなった血の巡りを血圧の上昇という対処により補おうとすると考えるならば、この「年齢+90」は妥当だと言える。

だから、この素晴らしい調節システムを故障させるような生活は止めましょう。あ、減塩じゃあないですよ。ミネラル不足が自律神経調節不良へ繋がります。〇ン〇リーの〇麻〇茶(隠すもんじゃないけど)は高血圧によさげの宣伝してますよね。その原材料名の中心は大麦、はと麦、大豆、黒胡麻の4つ。この種子類には主に何が豊富に入ってるのか? 種子類の抽出液です。要するに? ミネラルです。まあ、ビタミン、抗酸化物も入っているだろうけれど。〇ン〇リーは知っているんです。ミネラルを摂れば血圧が下がるであろうことを。〇麻〇茶である必要などはないことを。
参照:http://products.suntory.co.jp/d/4901777223684/

参照:◆ 高血圧における日常の注意点を言おう
参照:◆ 降圧剤の注意点を書こう

下手な減塩は健康的ではない。もし、減塩が健康的だというならば、減塩すればするだけ血圧を下がるというならば、これに答えられなければならない。 当然、摂りすぎはいけません。適塩の推奨です。
1)なぜ、点滴は減塩していないのか?
2)なぜ、真夏は減塩ではなく加塩なのか?
3)既に減塩に成功している国民の高血圧患者が増えているのはなぜか?
*減塩が不十分だからだと答える医者は、2)にも答えなければならない。減塩するだけ健康だと言うなら1,2)はどうなる?
パラドックスである。
パラドックスの理由は?
( ̄~ ̄)まあ、そういうこと。