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病院から帰ってもチャトランの体調は良くなったとは思えず、むしろどんどん苦しそうになっていった。

酸素室に入れるけど、すぐ出たがってしまう。


トイレも行かない。

ベッドに寝かせるとずっとそのままねんね。


チュールも薬も受け付けなくなり、気づいたらトイレは一日行ってないのでは?という段階に来た。

お水は口元に持って行くとたくさん飲んでくれるけど、今までみたいに自ら動くことがなくなった。

もう、いよいよなのかな。

少しだけそう思った。


チャトランは苦しいかも知れない。

でも、もし何があった時に酸素室の中で1人で逝かせたくない。

チューブを鼻先に持ってきて、枕の横に連れて来た。

自分が起きていられるかぎりずっとナデナデして話しかけた。

睡眠時間なんてどうでも良かった。

目を覚まして、冷たくなってるチャトランを見るより、可能な限り暖かいチャトランを触って話しかけていたかった。