深夜から早朝までの時間

多分一番人間らしい時間

失望に震え、願望を宿し

欲求を高め、要求を抑え

不安に埋れ、打算を消し

常識と非常識を行き来し

正論と割り切りに胸痛め

複雑の中の短絡を見つけ

逃避の静けさに敏感を得

揺らぐ自分の残像を重ね

眠りを追って目を閉じる


幾度も現実に目覚めつつ

また繰り返し吸い込む闇

慣れた目は暗闇に輪郭を

見つけては無駄な足掻き

平穏は上書きされながら

苦悩は底に沈んで錆びる

身から出た錆が揺らぐ海

其処を浮遊しつつまた朝


塗替えられた彩りは何?

胸に不必要な説明を探し

浮いた身体で陽を浴びる

眼下開く掌は知っている


満ち引き荒れる波は静か