この本は、雑誌「諸君」の1985年1~12月号に連載されたものですが、誰にも話してはいけない?ニングルの秘密を、連載というカタチで、雑誌に発表してしまったのは、著者である倉本聡さんの止むに止まれぬ衝動によるものと思われます。



たとえば、この本の冒頭には、



『噂はその樹海のどこか奥深く、人間社会から隔絶された場所に、ニングルという名の小人の社会が古来存在するというものであった。』



とか、麓郷木材(ドラマ『北の国から』にも出てくる!)の社長さんが、



『・・・山で食べていたカッパエビセンと交換に使い古したニングルの靴下を右片方だけ贈与されていて、これは僕自身も見せてもらったのだが明らかにキタキツネの春先の抜け毛を丹念に編み上げたものと思えた。』



とか、ニングルが単なる伝説や噂話だけではないという書き方になっていて、読者は未知の世界へと、ぐいぐいと引き込まれていってしまいます。



やがて気がつくと、人間社会の営みが、いかにニングル族にとって迷惑なものであったか、自然がいかに破壊されていったかがよく判り、強いショックを憶えます。



そして、いまも生きていると思われるニングルのチュチュに対しても、恥ずかしい生き方はできないな~と、深く反省させられます。



温暖化が進む現在の地球環境において、どのような啓蒙書よりも説得力があり、深く考えさせられる一冊でした~☆


(CURURUより転載)



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そしてこちらは、昨年7月20日、富良野演劇工場で観た

富良野グループ ロングラン公演2008夏『ニングル 』最終日の写真です。
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千秋楽ということで、たくさんのお祝いの品々が届いていました~!
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この日に合わせて、やっと手に入れたチケット
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上演時間も近づき、次々と会場に押しかける人びと
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舞台上の小道具に高まる期待
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そして、感動の余韻を残す、終了後の舞台

(演劇版の『ニングル』は、本とは全く違った内容でした。)
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最後の公演を終えて、観客を見送る富良野演劇工房の皆さんは、とても満足そうでした~♪

(とくに、中央の少女・スカンポ役の杏奈ちゃんの演技は素晴らしく将来が楽しみです。)
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そして入口の脇にあったこれは、

ニングルに教えられて掘り当てた井戸だったのでした~!
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