みんなの図画工作教室@Musica Soave 12月 | emisunaoekakiのブログ

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色々な年代のための図画工作教室。毎月その様子をブログにしています。

今年は冬が暖かいせいか

師走と聞いてもピンときません。

でもこれが最後の教室ですね!

みんなもりもり創作しましたねー

 

[午前の部]

Sさんの作品

元々画力のあるSさんですが

ここにきて色々なアプローチを経て

どんどん自分のスタイルが出来上がってきているように

感じました。

 

ものを見たまま描く力と

それをセンスよく魅せる力

それにプラスしてもう一段、

咀嚼して繋がりのある

抽象と具象の間にあるような絵を作る力。

 

私は勝手にそれを「しりとり絵」と読んでいるのですが

このそれぞれの線が繋がって一個の線が

別のものに繋がっていくようなそんな絵。

これを描くのは力がないとできません。

 

木々や畑それを取り巻く空間と草花や土の中の動植物

エコシステムがこの絵の中にある。

日々、ご自分の手や体で吸収したものを

紙に一つ一つに慈しみながら描かれているように思いました。

 

ここから

キリッとシャープなセンスで彩られるので

そこも楽しみな一枚です。

 

Rちゃんの作品

トリックカードを作りました。

これがサンプル

 

不思議なカードで上下すると色がつく!

 

Rちゃんは大好きなすみっこぐらしを写し絵して

とても丁寧に色を塗りました。

Rちゃんは自分の作りたいものが

はっきりしていて、妥協を許さず、最後まで諦めず

作っていきます。

また、出来上がりのクオリティを追求するので

出来上がりの作品の愛着もひとしおです。

 

フレームにキラキラのデコレーションもしましたが

一つクリスマスのテープがあって

透明のイルミネーションだったのですがノリがついてないので

自分で工夫して両面てーぷで貼っていきました。

そこから、下にもグリッターのマスキングテープを貼ると

さらにキラキラ度が増す!と発見

とても真剣に頑張りました。

息を潜めて貼っていく姿に何か

幼いながらも迫力があり、私も口をつぐんで

真剣に見守りました。

 

終わった後に満足した笑顔が見られて

こちらも一緒に登山をしたような気持ちになりました。

 

 

Tくんの作品

今日は仲良しの友達と参加しました。

二人ともポケモンが好きで

そして絵が好きで

仲良くポケモンの図鑑をシェアして作る姿が

とっても和みました。

後ろ姿をパチリ。

 

トリックカードの仕組みがわかると

なあんだ、簡単!と納得するのですが

その仕掛けを作っていくのは

なかなか大変。

 

こどもはまずアウトラインを描いて

そして塗っていく、という絵の描き方を好みますが

そのアウトラインだけ抽出して

透明のシートに描く、というところが

理解が難しいわけです。

 

この「いつもやっているやり方」を解体

それをまた2枚に分けてかく

これは意外と頭の体操になるのではないかなあ

 

Tくんは理解するとすぐにするするっと

自分の好きなポケモンを描いていきました。

 

絵を描くという行為は

個人的なことですが、こうやって

仲間が隣にいてそれぞれ頑張っている、そういう時間も

なかなか楽しいものだと思います。

Tくんの絵はいつも以上に弾んでいるように感じました。

 

T Oくん

TOくんも日々かなり描き込んでいる、と思いました。

首の角度、位置を自分にとって納得がいくまで

何度も消しては描き消しては描きしていました。

とっても真剣に取り組んだので

終わり頃にはほーっとため息が出るほど。

でもそんな風に没頭できるっていうのも

絵の力があるからだと思います。

 

どんどん好きな絵を描いていってほしいです🎵

 

Yさんの作品

Yさんは、10月にあった講演会にいらしてくださった方のお一人で、私の教室に興味を持ってくださり

今回初めて参加していただきました。

 

やり取りの中で、絵本を描いてみたい!というお話で

「ラフを描いてみたら」とアドバイスしましたところ

それはそれは超スピードで、しかも色付きで!

描かれてきたのは本当に驚きました。

 

今まで描かれてきた絵を拝見すると

職場やお友達をとてもあたたかに描かれたものが多く

そしてそれぞれいろんなポーズをされているのも

果敢に描かれていて!その筆の達者な様を

改めて今回確認させてもらったと思いました。

 

お勤め先の社内コンペに出す一枚を

丸いキャンバスに描くことにしました。

描き慣れたペンとマーカーで

気負うことなく描かれていて、

柔らかい線や、ふんわりした色味に

すでにスタイルが確立されている、、!と

さらに驚きがありました。

 

Yさんにしか描けない

お友達や同僚さんんたちとのあったかい関係が

絵から溢れ出ていると思いました!!

 

Aさんの作品

「絵はそんなに描いたことがなくて。。」というお話を聞き

それではまず、色面を作るような気持ちで

水彩をやってみますか?と提案しました。

 

紙の上に滲む色は、毎回思わぬ美しさがあり気持ちが広がるような開放感があります。

 

そしたしばらくすると。。

あれ?Aさん、絵が描けないって言ってましたよね。。!?

なんていうことでしょう

レモンをこんなにしっかりと描かれていて!

ああ、また私は描けない詐欺にあった!と思いました(笑

 

そうなんです

何を基準に「描けない」というのかなあと思うのですが

こんなにしっかり見て、紙に写しとる力があるのに

どこでその思い込みを持つのか。

ちょっとこれからの私の研究対象かもしれません

 

Aさんのフレッシュな筆致は

レモンの爽やかさをちゃんと捉えられています!

 

Rちゃんの作品

絵の大好きな女の子なんだなあと

ちょっとした描き方を見てわかりました。

まず下書きをしたこと

その下書きも、丁寧に描いていったこと

一つ一つ、納得して進めていく様にもそれを感じました。

 

この花の絵はシンプルですが

配置や花びらの向きにキレイに仕上げたい

という気持ちがこもっていると思います。

 

トリックカードが終わって

女の子の絵を描きましたが

これが、「本音の創作」です。

いつもとは違う環境で描くので少し緊張があったかもしれませんが

一つ一つ仕上げを丁寧に頑張りました。

 

目の表現、は小学生女子にとってアイデンティティです。

Rちゃんはそこを掴みかけているようで

目から描き始めたこともとっても印象深かったです。

 

どんどん好きなものを好きなように描いていってね!

 

[午後の部]

 

Kさんの作品

絵は描くモチーフを配置するところから始まります。

今回のみかんと葉っぱの位置を置いて

描き始めた時

「確信」のようなものがある感じがありました。

 

絵を描くことが、刻苦勉励のようになっていた時期が

あったと聞きます。

今あるこの絵を見ると

鼻歌が聞こえてきそうな

そんな楽しさがあると思うのです。

 

ただ、いろんな経験があったからこそ

この絵が描けるようになったのではないでしょうか。

辛かった体験もあったからこそ

今ある気持ちの良い絵に辿り着けたのだと思うのです。

ビビッドな赤が効いていますね☆

 

 

 

K.Sさんの作品

帽子に続き、靴下をキャンバスに描き始めました。

シンプルな絵ですが

この配置と一定の濃さをキープすること

同じテンションで描き切ること

ここにK.Sさんの良さがあると思います。

 

シンプルな絵を見て頭では

「自分でも描ける」と思う人が多いと思うのです。

それをでは、描いてみると意外に難しいかがわかると思うのです。

K.Sさんはとてもおしゃれな方なのですが

一つ一つのものを選ぶ感性に

ある美意識があって

それがこの線にもポロッと出ているのだと思うのです。

 

見るもの、愛でるもの

それが自分を作っているのだ、と感じさせられます。

 

なので一本の線でもこんなに訴えかけてくるのだなあと

改めて絵の凄さ、みたいなものを

思い起こさせます。

 

こうやって思うことは全部自分の作品にも

突きつけられます。

本当に勉強になります!!

 

 

 

Hさんの作品

Hさんの絵の描き方が変わってきました。

つぶさに観察して、写し取ろうという気持ちが

前よりも強くなったのもそうなのですが

「これだ!」という何かを掴んだような

そんな印象を受けました。

 

絵を描くのは無意識の領域が大きいし

必ずしも自分が思った通りに描けるわけでもないと思うのです。

 

でも描いているうちに気が付かないまま

うまくなっていることがあります。

 

うまくなった時、共通していることは

「前よりも、よく見ている」ということがあって

Hさんの描き方の細やかさがそれを証明していると思いました。

 

この絵は、きっとこれから先の

Hさんのターニングポイントだと思います。

ぜひ留め置いてほしいと思います。

 

 

Kさんの作品

久しぶりに絵を描いた、というKさん。

玄人はだしの作品が作れる方なので、

あれこれ申し上げずに自由に描いてもらいました。

 

そうしたら、幻想的なタッチのものが2点。

この前来た時には、線がキリッとした作品が印象的でしたが

全く雰囲気が違うものでした。

気分によってムード、タッチが変わる

それが達者に描ける証拠だと思います。

 

パレットナイフを見せて、

それで背景を塗ることを提案しました。

初めて使ったということでしたが

「このタッチはこういうものでできるのか!」と

新しい発見があったみたいです。

 

絵が好きな人はいろんな絵を見ていて

自分の好きなものをストックしていると思います。

 

こんな気分の時はこういう感じ

こういう雰囲気には、こういうタッチ

自由に描きたいものを描いていってほしいと思います。

 

 

Kくんの作品

 

前々からのリクエスト、粘土をこねこね

自分の好きなモンスターを一所懸命作るKくんは

おやつの時間もわき目もふらず没頭して作品を作っていました。

 

捏ねながら「こうしてみよう」と工夫する

粘土はそういう時が「デッサン」している時なのかなと

思います。

Kくんは作りたいものがあって

それが可動させたかったと思うのですが

今回はまずパーツを作ることに集中しました。

 

思ったようにできないと

もうそこで投げ出してしまう子が多いですが

Kくんはダメだったことも含めて

やっていることが楽しくて

ダメな点を「経験している」ように思えます。

こういう態度に私も学ぶことが多いです。

 

今度また、進化した作品を見せてね!

 

 

Rくんの作品

Rくんもモールに粘土を肉付けして行きました。

その途中で折り紙をしたり

絵を描いたり、遊びながらの創作をしました。

 

来ていたお姉さんに

よく飛ぶ飛行機の作り方を教えてもらったり

いろんな人の作品を見て回ったり

そしてまた粘土をこねてみたり

自由に行ったり来たりをしています。

 

Rくんを見ていると遊ぶのが創作なんだよなあと

思います。

かといって、Rくん、大雑把なわけではなくて

作るものが繊細で丁寧なところが素晴らしい。

 

それぞれが自分らしく創作しているのを見ると

本当気分が上がります!!!

 

Tちゃんの作品

これは研究の途中なのですが

粘土がポロポロする子と、しない子がいるのです。

Tちゃんは前者、ポロポロする子でした。

 

形がうまくできないならば!と

絵の具のパレットの丸いところを型として

パンケーキを模って作りました。

乾いたらお人形ごっこに使えるね

 

Tちゃんの創作は

頭の中にあるお話に沿って作られているのです。

 

自分の大好きなものに

自分の手で道具などを作っていく

そうやって「好きなもの陣地」を世界に広げていくのは

創作の醍醐味だと思います。

 

 

今年も一年いろんな方の作品が出来上がるのを

横で見てきました。

時にググッと成長したり

悩んだり、そういう姿全てが

励まされるものでした。

一年大変お疲れ様でした!

また来年も一緒に作っていきましょうね〜!