昨夜たまたまNHKの草刈正雄さんのTVを見た。
彼は私の小さい頃からとっても素敵な俳優として活躍していて友達の１人が夢中になってた。
彼が米軍人と日本人のハーフということは有名でかつてはその当時沢山いたうちの１人だと思っていた。戦後沢山のハーフが生まれた背景で女性が生活の糧に水商売をしていてそこからだと思っていたが実は違ったのですね。
私の夫の叔母はやはり米軍人と結婚して彼女は米国に嫁ぎました。その背景は夫は子供だったから良くは知らないようで事実として叔母が米国に行ったことだけ。
まぁ夫の叔父が大戦で戦死していた事もあって祖母は結婚に大反対で勘当されたということだけ。
でも昨日の放送見る限り夫の叔母は幸せな人だったのですね。
当時は米国は日本にとって敵国。米国にとっても日本は敵国。ロミオとジュリエットを地で行く関係ですよね。
夫の叔母は結婚後何十年も経ってから里帰り帰国しましたが子供を連れてきて。夫の従姉妹はまるで日本語が話せませんでした。これは叔母が教えなかったということ。米国に嫁いだ叔母は日本語を封印したのです。それがどういう意味か当時はあまり考えませんでしたが昨日の放送で良くわかった気がします。
草刈正雄さんのお父様も凄い葛藤があったのでしょうね。ましてや、彼は白人であの当時の人種差別は酷いものだったでしょう？特に田舎の方は。
元敵国の肌の色の違う嫁を連れて帰る事はとても怖いことだったでしょう。それに実家は裕福でもない。
夫の?との違いはそんな所にもあったのかもしれません。
しかし草刈正雄さんのお母様は本当に昔の日本人女性ですね。
だった一人で子供を生むことはとても怖いことだったろうに…頼れる人もなく…貧しすぎて何度も電車に飛び込みぞうになったのに押しとどまった。お金を得るために安易に水商売に走るでもなく子供に恥じないように生きるのは大変だったと思います。
子供が侮られないように身綺麗にして育てるのも当時は大変だったはず。同じ女性としてとても尊敬しました。
草刈正雄のお父様はきっと葛藤もすごかったと思うのですが、結果自分の子をお腹に宿した女性を残して米国に帰国してしまった。背景に色々とあるだろうけどそれでも女性として見た時には釈然としないものがありますね。
子供が生まれて彼の実家に送った手紙には相当な思いが綴られていたと思う。けれど…実家の対応は仕方がないものですけど…お父様がもっと強い人だったらとは見ていて思ってしまった。
そして、お父様が結婚していたことも少し失望してしまいました。
お母様の方は苦労して子供を育て上げ、でも子供を育てることを優先して自分の幸せは考えずずっと一人で…それにお母様は子供に絶対にお父様の事を悪く言わなかった。これは凄いことですよ。
私の周りにも離婚してシングルマザーになった人は沢山いるけど子供に対してお父様は「かっこよかった」と言える母親はまずいませんでしたから。
そして、お父様は自分たちを捨てたとは絶対に言わずに戦争で亡くなったと優しい嘘をつく。
草刈正雄さんのお母様は本当に素晴らしい人だったのですね。
戦争は沢山の罪のない人たちの人生を奪うとっても怖いものです。
その戦後も沢山の人が傷付いているのが良くわかる出来事ですよね。
まだ世界の各地で戦争がありますし、日本も周りにも火種を抱えている。二度と同じ様な事は起こってほしくないと願わずにはいられませんでした。
草刈正雄が最後に米国へ親族を訪ねて行ったことは大変な決心がいったことだと思いました。