ある若者の物語~魔の哲学(続) | 同胞たる、おっとりとした頬を求めて!

同胞たる、おっとりとした頬を求めて!

世界とは、貴方について書かれた書物である。

本日二度目の更新です。



彼はまだ20代であるが、祖父、父と続いてきた国家の指導者に選ばれた。



しかし、この国を心底から嫌っていた。



そして、自分の手で終わらせようと願っていた。



しかし、内部ではまったくこの国を倒そうという人間が出てこないことに業を煮やすと彼は、外部の力によって、終らせようと考えついた。



そのために、彼は、父がたびたび繰り返して行っていたこと、すなわち外国を挑発することを加速させることにしたのである。



ミサイルは、外国を射程範囲に収めた。



いつでも発射OKである。



この状況下で、射程範囲に置かれた国は、自国を守るために、相手国のミサイル基地を一刻も早く破壊しなくてはならない。



それが通常のことであり、自分だったら、断然そうするであろうと、彼は思った。



しかし、外国は飛んで来るミサイルを迎撃するというばかりで、いっこうにミサイル基地そのものを攻撃しようとはしない。



なぜ、打ってこないのかと、彼はいらだった。



こんなに挑発しているのに。



ならば、もっとあからさまに、戦争をしかけてみてはどうか。



すると、いよいよ、戦争に突き進まざるを得なくなる。



そして、この国はたちどころに終わるのだ。



こんな、いびつな国はこれでこの地上からいなくなる。



自分で終わらせられるのだ、と彼は思った。





このようなことをもし、思っていたとしたら、あなたよ、今すぐ止めるべきである。



それは、たんにあなたの中でのことに過ぎないから。



あなたを超えてあなたを生きるものは、けっしてあなたや、あなたの同胞のためにはならない。



あなたは、あなたと対等なものたちの元に回帰すべきである。



互いを思いやり、いつくしみあう、あなたの同胞たちと互いによりよく生き合う、あなたの求める本来の理想の世界に、あなたは帰って行くべきである。