貴方と、貴方の同胞についての神学 第五章 堅固なるからだ | 同胞たる、おっとりとした頬を求めて!

同胞たる、おっとりとした頬を求めて!

世界とは、貴方について書かれた書物である。

 十三世紀から十四世紀にかけて活躍したドゥンス・スコトゥスは、神について理解すること、すなわち理性よりも、愛すること、すなわち意思こそが大事であると、説いた神学者です。

 神の多様な姿に対して、それをどんなに理解しようとしてもわれわれの理解をはるかに超えてしまう。

 それは神が限りない存在だからです。

 それをかくあるものとして理解しようとする、そのこと自体に問題がある。

 われわれは、ただ神への愛において生きることで、神からよりよく生きられるものとなる。

 ただ理解することがまったく意味がないというわけではなく、より愛するために理解が必要になるのです。


 このことはまた、貴方と貴方の隣人についても言い得ることです。
 貴方がどんなに貴方の隣人について理解しようとしても、それは貴方の隣人を生きることにはならない。

 また貴方の隣人がどんなに貴方について理解しようとしても、それは貴方を生きることにはならない。

 大事なのは、貴方が貴方の隣人にとって、いかに大事な存在であるかということです。

 また貴方の隣人が貴方にとって、いかに大事な存在であるかということです。

 それは、一言でいうなら、愛です。相手のことを大事に思うこと。それが愛です。

 まずさきに愛があって、その上で相手を理解しようとする。

 むろん、その理解はけっして完全なものではない。

 だけど、愛がある理解は、それで完全なのです。

 なぜなら、その理解もまた、愛の一部なのですから。

 この愛が命にかたちを与えているのです。

 すなわち貴方は、貴方の隣人から愛されることによって、貴方自身の命のかたちを与えられるとともに、

貴方の隣人もまた、貴方から愛されることによって、自身の命のかたちを与えられているのです。


 これを以下の詩に表しました。


「あなたは、あなたの同胞から、あらかじめ「強くあるもの」にかたちづくられることで、

あなたのあらかじめ「強くあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたの同胞もまた、あなたから、あらかじめ「強くあるもの」にかたちづくられることで、

同胞自身のあらかじめ「強くあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたと、あなたの同胞とは、互いにあらかじめ「強くあるもの」にかたちづくられ合うことで、

互いのあらかじめ「強くあるもの」にかたちづくられたものを生き合うのである。


また、あなたは、あなたの同胞から、高く「聡くあるもの」にかたちづくられることで、

あなたの高く「聡くあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたの同胞もまた、あなたから、高く「聡くあるもの」にかたちづくられることで、

同胞自身の高く「聡くあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたと、あなたの同胞とは、互いに高く「聡くあるもの」にかたちづくられ合うことで、

互いの高く「聡くあるもの」にかたちづくられたものを生き合うのである。



また、あなたは、あなたの同胞から、限られなく「とらわれなくあるもの」にかたちづくられることで、

あなたの限られなく「とらわれなくあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたの同胞もまた、あなたから、限られなく「とらわれなくあるもの」にかたちづくられることで、

同胞自身の限られなく「とらわれなくあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたと、あなたの同胞とは、互いに限られなく「とらわれなくあるもの」にかたちづくられ合うことで、

互いの限られなく「とらわれなくあるもの」にかたちづくられたものを生き合うのである。



また、あなたは、あなたの同胞から、深く「豊かくあるもの」にかたちづくられることで、

あなたの深く「豊かくあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたの同胞もまた、あなたから、深く「豊かくあるもの」にかたちづくられることで、

同胞自身の深く「豊かくあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたと、あなたの同胞とは、互いに深く「豊かくあるもの」にかたちづくられ合うことで、

互いの深く「豊かくあるもの」にかたちづくられたものを生き合うのである。



また、あなたは、あなたの同胞から、堅く「貴くあるもの」にかたちづくられることで、

あなたの堅く「貴くあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたの同胞もまた、あなたから、堅く「貴くあるもの」にかたちづくられることで、

同胞自身の堅く「貴くあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたと、あなたの同胞とは、互いに堅く「貴くあるもの」にかたちづくられ合うことで、

互いの堅く「貴くあるもの」にかたちづくられたものを生き合うのである。



また、あなたは、あなたの同胞から、一に「重くあるもの」にかたちづくられることで、

あなたの一に「重くあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたの同胞もまた、あなたから、一に「重くあるもの」にかたちづくられることで、

同胞自身の一に「重くあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたと、あなたの同胞とは、互いに一に「重くあるもの」にかたちづくられ合うことで、

互いの一に「重くあるもの」にかたちづくられたものを生き合うのである。



また、あなたは、あなたの同胞から、あまねく「広くあるもの」にかたちづくられることで、

あなたのあまねく「広くあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたの同胞もまた、あなたから、あまねく「広くあるもの」にかたちづくられることで、

同胞自身のあまねく「広くあるもの」にかたちづくられたものを生き、

あなたと、あなたの同胞とは、互いにあまねく「広くあるもの」にかたちづくられ合うことで、

互いのあまねく「広くあるもの」にかたちづくられたものを生き合うのである。」