あらすじ→天才的な審美眼を誇る美術鑑定士ヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)は、資産家の両親が遺(のこ)した美術品を査定してほしいという依頼を受ける。屋敷を訪ねるも依頼人の女性クレア(シルヴィア・フークス)は決して姿を現さず不信感を抱くヴァージルだったが、歴史的価値を持つ美術品の一部を見つける。その調査と共に依頼人の身辺を探る彼は……。
ビリーは、自分の絵の才能を認めてくれないヴァ―ジルを恨んでいました。
安い報酬でコレクション収集の片棒を担いできたビリーでしたが、いつから計画を考えてきたのかはわかりません。オートマタ(機械人形)も、ヴァ―ジルをつなぎとめるためのエサだったのです。ロバートもクレアもフレッドもサラも、みんなビリーとグルでした。
ヴァ―ジルは、天職だった鑑定士の仕事を失い、愛するクレアを失い、長年かけて集めたコレクションも失ってしまいました。確かに、不正に集められたコレクションだったし、傲慢で人を見下すような性格だった彼は、どちらかと言うと悪役だったかも知れません。悪役が騙される映画は、けっこうスカッとするものですが、なぜかこの映画は後味が良くないというか……
映画を観ていうくうちに、彼に感情移入して、クレアと幸せになってほしいという思いになっていました。
クレアとの出会いによって、確実に彼は変わりつつあったのです。
確実に「やさしい人間」になりつつありました。
少なくても、私にはそう見えました。
でも、映像と音楽が良かったので、深みのある良い映画だったと思います。
ヴァ―ジルは、しばらくはあの店で、クレアが現れるのを待つことでしょう。
もしかしたら、彼のこれからの人生で、再び逆転があるのかも知れません。
また鑑定士に復帰するかもしれないし、良い女性との出会いがあるのかも。
孤児として施設で育ち、天賦の才能で鑑定士として成功した彼ですから、きっとまた活躍してくれるはず。最後のシーンで、たくさんの機械仕掛けの時計が、カチカチと動きつづけていたのが、「まだ終わらない」彼の人生を示唆しているように見えました
何とも最後は哀れで哀しみしかなかったな。。
→★★★★☆
