気休めの絵
真っ暗な地獄の底にいるような時があった。
次から次へと降りかかる不幸の中 「人間には乗り越えられない試練を神は与ない」 キリスト教の知人が言った言葉。 じゃ 今を乗り越えるのは どうしたらいいんだよ。 あなたは 何かしてくれるの? 所詮他人事なんだよね。 だから そんな現実味のない事しか言えない。
そして また ため息。
「ため息を一つつくと ひとつ幸せが逃げちゃうよ」 別の友人から言われたけど 逃げるほどの幸せなんか もうなかった。
絶えることのない不安と ため息と涙の中 何かしないといられなくて 気休めに写経したり 本を読んで気を紛らわしたりしていた。 この色紙絵も その時描いたもの。 「気休め」って言うと 何にもならないような時に使われる言葉だけど 「気を休める」って大切な事だと思うんだ。
明けない夜はない
母の遺品を整理していた時にみつけた ノートの中に書き留められていた言葉。
明けない夜はない
やまない雨はない
春の来ない冬はない
えみうが 誰かの 一瞬でも「気休め」になれたらなと思う。