溶。
さっきまで
青かった空が
橙へと変る。
次第に
赤に映って、
漆黒へと。
そんな風に
溶け込んで
馴染むまで。
緑へも、
紫へも、
金へも。
そこまでの
溶け合う距離と、
そこまでの
溶け交わす時間。
羽に運ばれ、
飛ばされた種子も
土の温度を知るまで。
初めて聞く音に、
拍子を掴んで体が
揺れ踊るまで。
いつからか
此処までと決めてた
世界がもっと広がると
気が付くまで。
溶け合うまでの
大切な時間こそが、
どこにもない経験。
そうして、
胸の痛みが深いほど、
大切な教えであると。
複雑な景色が
溶けて馴染む頃。
自分の中に
混ぜられた沢山の
美しい色たち。
どんな色へと
映して行こう。
どんな空へと
映して行こう。
それを楽しみに
また溶けあう明日。
それを描いて
また溶け込む時間。
溶。