Twitterで最近天文系のつぶやきもしています。
興味がない人にはなんのこっちゃ、こいつ乗っ取られたんか?と思うかもしれませんが本人です(笑)

真夜中の更新ごめんなさい。
嵐ファンの皆様には「暁」違いで歌詞にも深く関係するわけではありませんが、こんなお話もあるということで、今日は金星探査機「あかつき」のお話を。
後半には、「暁」に入っている「心にも~」という句が詠まれた時代の意外なエピソードもありますので、ぜひ最後までどうぞ。

私もまだ天文マニア見習い中なのですが、12月はいろいろとイベントがあるのです。
ついこの前は、「はやぶさ2」が小惑星「Ryugu」の調査のため、「スイングバイ」ということをしました。
11日には国際宇宙ステーションに滞在している油井飛行士が帰ってきますし、
15日には、ふたご座流星群がピークを迎えます。

そして私がドキドキしまくっているのが、7日朝に行われる金星探査機「あかつき」の挑戦。
5年前に打ち上げられて、金星の周りをぐるぐるさせる予定だったのですが、主エンジンの故障でそこまでたどり着くことができず、金星とほぼ一緒に太陽の周りをぐるぐる回ることになってしまいました。5年の間に再挑戦できる方法がないか、あらゆる方法を考えて、主エンジンを使わずに本来の目的とは違う姿勢を直すための微力なエンジンでも試せる方法を見つけ出し、ようやく7日朝の挑戦となるわけです。

はやぶさ2は、今のところうまくいっているようですが、この「あかつき」に関しては予定外のことで、しかも、微力なエンジンを使うということが天文学者にとっては前代未聞?のことらしく、難易度も高いとのこと。
これに携わっているチームには女性スタッフがいて、その方の文章がちょっと面白いです。
https://www.wakusei.jp/book/pp/2015/2015-2/2015-2-126.pdf
5年の間に結婚するも夫などそっちのけ(笑)
出産を経験して育児をしながら、プロジェクトに復帰。
なんたるバイタリティ。

相手が機械とはいえ、多くのスタッフの夢と熱意が詰まってるので、Twitter見てても、かわいいくらい愛情たっぷりなんですよね。

遅くとも明日の夜には、なにかしらの情報が出てくると思います。
「はやぶさ」初号機の帰還自体が奇跡中の奇跡でしたから、同じような奇跡が何度も来るとは考え難いかもしれませんが、恐らく最後のチャンスでしょうし、5年かけて体制を整えてきたので、結婚直後にほったらかされた旦那様のためにも(笑)ぜひ、成功してほしいなと思います。

さて、お歌の方の「暁」には、月が登場しますね。
「心にもあらで 憂き世にながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな」
一度、曲の解釈にも挑戦したのですが、いろいろとつまづくことがあり(一部の勝手極まりない解釈に辟易していたことも含む)、ゆっくりと謎解きをしています…^^;;;
なんせ、詠み人の三条天皇に関する文献が少ない。
また、超訳百人一首なるアニメがあるのですが、そこでの表現が私の調べた史実とちょっと違うという…。でも一応、専門家の監修も入っているし…。解釈をするにあたってそこが結構重要なところだと思ったのですが、その根拠を探そうと思うと、ン万円もする専門書に手を付けなければならず。ド田舎の図書館を巡ってもあるはずもなく。ちょっと間をあけながら、ボチボチやっています。

そんな中、昨日、とあるイベントでたまたま知った話。
百人一首を編纂したのは藤原定家という平安末期~鎌倉初期の御公家様ですが、じつはこの方、「明月記」(めいげつき)という日記も書いています。しかも、この「明月記」が、のちに天文学として重要な現象を記録している数少ない古文書として、注目されたのだそうです。

その重要な現象とは…「超新星爆発」。

(また天文の話に戻るのね)

星にも一生があって、一生を終えるいくつかのパターンの一つとして、ものすごい光を放って爆発し、散り散りバラバラになることがあるんだそうです。ただ、地球でそれがはっきりとわかるのは、500年に1度くらい。それに定家が出くわしたことや、生まれる前に陰陽師が経験したことなどが「明月記」には書いてあって、現在の天文学研究にも役立っているのだそうです。
その中で、私が気になったのが1006年に起きた超新星爆発。
7200光年(=今見える光が7200年前のものだということ)も遠い星なのですが、
史上最大の爆発だったと言われているそうです。こんな感じで。
シミュレーションはこちら(Youtubeに飛びます)→https://youtu.be/ROkZx5mKpG0

1006年と言えば、三条天皇はまだ即位前、ちょうど30歳だなぁーと。
眼病になる前ですが、生涯を通じて月に関する歌を詠んだりと、よく夜空を眺めたことを窺い知ることができるので、三条天皇もこの「奇星」を観ていた、もしくはその噂を聞きつけた可能性はあるのかなぁーなんて、勝手に考えてしまいました。(もちろん、記録はないでしょう)
もっとも、当時は陰陽師が天体観測をするような時代ですので、天変地異の一つとして、忌み嫌われる存在だったかもしれませんが…^^;

超新星爆発の後はものすごい年月をかけて、散り散りバラバラになった残骸が球状、リング状に拡がって、いわゆる「星雲」になるんだそうです。

なんかそう思うと、頭の中がどっかーんってなるくらい、時の大きな流れを感じるというか…。
だって1006年の超新星爆発なんて、7200年前に起きた爆発がやっと1006年になって見れたって話なんですよ?めっちゃ遠いじゃないですか。7200年前なんて縄文時代ですよ!!←


その点、月は相も変わらず安定して地球の周りをぐるぐるしていて、満ち欠けすれど普遍的な存在ですね。共通項というか。
「時代が流れ流れても 遠く 時を超えて 運んでゆく あなたのもとへ」
という歌詞は、一見「あなた」が女性のようにも感じられますが、そのような限定はいらないのかもなぁと。普遍的な存在としての「月」が平安時代と現代という約千年(…千年!?)の時を超えさせる、あるいは昔へ誘う象徴として描かれているように感じたので、今後の解釈の参考にしたいと思います。