#207 Lotus

曲名Rap詞作詞作曲編曲ソロサクラップサトフェイク
Lotus-SolunaiiiSAK
HYDRANT
佐々木博史
iiiSAK
AMNOS×


2011年最初のシングルは相葉さん主演『バーテンダー』の主題歌。
2008年の『truth』以降、『Believe』『Crazy Moon』『Monster』と、
重厚かつ疾走感のある曲が増えましたね。
元コナミでゲーム音楽に携わっていた佐々木博史さんが入ってきたことは、
やっぱりものすごく重要なのだと実感。
イントロ、チューニングを変えたベースがシンセストリングスと数オクターブ下で同じメロディーを鳴らしているので、曲としての一体感はもうそれだけで整ってきます。
この曲はリズム感が問われるような裏拍が随所にあって、これがHYDRANTさんの特徴なのかを断定する事はできませんが、『truth』の「I take your life forever, you take my life forever」のように裏拍がずっと続くようなことが、この『Lotus』ではいたるところに散りばめられるという。

「知られてはいけない」の「いけない」、「涙を隠してる」の「隠してる」、「夢のように時間をとめて」の「ように」「止めて」、「蘇る記憶は」の「記憶は」、「傷だらけガラスのようで」の「ガラスのよー」、「願いを今この手に真実を求めて」の「この手に」「を求めて」
…と言う具合に当てはまる部分を書いていくとぜんぶ歌詞を書いてしまいそうなくらいの裏拍の数々。
(裏拍の確認方法…左手でワンツースリーフォーと等間隔に叩き、右手で歌詞どおりのリズムを叩いて、左右の手が交互に叩いた時が裏拍。これが難しい人は、メトロノームを使うかその役割を誰かにやってもらうべし)
後ろのシンセストリングスも歯切れよく裏拍を多用しているので、歌っている側はモタモタしてはいけないし他とずれてもいけない、グループの楽曲としてカッコよく見せるには難易度が高い気がします。

ハモリもニノが上、潤くんが下というのが随分と定着してきましたね。
たまにニノがリーダーに聞こえていまだにどっちなんだか分かんないところもありますが(笑)
そう言うところはMステやライブで確認するしかなく。
ハイトーン大宮が美声(地声だと思う)でちょいちょい入り込んでくるとこなんか、
ニノが歌ってるとは微塵も疑わなかったし。
潤くんの下のハモリには常々安定感があるなとイヤホン越しに思っているのです、私。
高い音だと、めちゃくちゃ若い頃のカワイイ潤くんを思わせるような響きを持つんですよね、彼。
低い音だと、適度な鼻声というか(笑)と、溶けるんですよ。うん。

さ、PVですね。PVの監督はいまだ誰なのかわかりませんが…予想していた須永さんや川村さんではない模様。
一部のファンの間では振り付けが大不評(笑)
なんだけれども、一個一個が歌詞の意味を体現しているという点では、面白いと思いますね。
イントロの潤くんと翔さんが手を床に伸ばすところなんかは、蓮(Lotus)が水底へ根を伸ばして揺らめいている様が浮かんでくるし、
歌詞の意味とは全く関係のない振り付けよりはよっぽど深みがある、と個人的には思います。
嵐のポジションチェンジってやっぱりワクワクしません?
バミってる(床に印をつけている)わけでもないのに、正面から見てバランスよく整列する。
サビで手を伸ばしながら前後の入れ替えをするのも、あんな至近距離でも条件反射で起こりそうな避ける仕草を微塵もみせない。

そして、行き着いた先、大野さんのセンターはやっぱりしっくりくる。

この曲がなぜ『Lotus』というタイトルなのか、いろいろと考えをめぐらせてみましたが、
そういえば、ラジオでニノとSTBYがぼんやり喋ってましたね。
調べてみたところ、ギリシャ神話で蓮の実は「すべてを忘れてしまうような甘美な実」として
表現されるようです。
この実と、お酒とを重ね合わせて「Lotus」というタイトルにしたようです。
が…、この解釈で行くと曲名と歌詞の辻褄が合わないんです。
もうちょっとギリシャ神話の話をすると、蓮の話はこんな風に出てきます。

トロイア戦争から帰る途中、オデュッセウス(ギリシャ神話に登場する英雄)の船がある島へたどり着いた。
部下を偵察に行かせたところ、そこに住む人たちは「ロータスの実」を日常的に食べている人たちで、
その者たちも勧められるがままに実を食べたところ、とても美味しくて、気分がよくなり、すべてを忘れてしまい、船に帰ってこなくなってしまった。
それを知ったオデュッセウスは慌てて彼らを連れ戻し、急いで島を離れてしまった。


つまり、美味しくて、気分がよくなって、すべてを(一時的に)忘れてしまう、と言う点で、
お酒とはとっても共通点があり、よくぞこの言葉を見つけてきたな、という感じ。

ただ、実はこのギリシャ神話に出てくる「ロータス」は、空想上の植物で実際の蓮とは異なるものではないか、ともいわれています。
そこでちょっと視点を変えて、蓮と言う植物の性質を見てみたところ、あ、なるほどね。と思えてきました。
中国由来のことわざに「蓮は泥より出でて泥に染まらず」と言う言葉があります。
蓮は、植物にとっては普通はあまり良くないという泥の中で根を張って、しかも水面に華やかな花を咲かせるという性質があり、そこからことわざが生まれたのですが、このことから、蓮は「生命力」の象徴とも言われるんだそうです。

ここで、歌詞をもう一度見てみます。
とても生命力に溢れた歌詞だと思いませんか?

抱えている苦しみを「知られてはいけない」と隠す「君」
自分に蘇る「君」の記憶も「傷だらけ」で「ガラス」のように繊細になっている。
(たぶん、この人は「君」が苦しみに陥る瞬間に居合わせたか、何かの形で知っているんだと思う)
僕の心には、その経験が刻まれているから、明日を信じている。

こうなりたい、こうしたい、という「願い」を手に、
僕は、誰もこの先のストーリーを知らない「未来」へ向かっていく。
「君」という存在があるから、迷いなどない。
願いがかなうその日まで、涙は流さない。

…と、一番をこうして読み解くだけでも、とても生命力があるというか、
苦しみから立ち上がる力があるというか。

私的解釈ではありますが、
おそらく曲名である『Lotus』はダブルミーニングなんだろうと思います。

「すべてを忘れてしまう甘美な実」=「お酒」としての意味と
「生命力」の象徴としての意味。

震災の後にこの曲に励まされた、という方も多いかと思います。
確かに曲としてはマイナー調なのですぐにポジティブには受け取られませんが、
強い意思を持って立ち上がるんだ、という意味では、非常に力強い曲ではないかと思います。

仰っていた方の理由が、今なら分かる気がします。


#208 ever

曲名Rap詞作詞作曲編曲ソロサクラップサトフェイク
ever-作田雅弥
alt
大島こうすけ石塚知生AMNOS××


ARASHI DISCOVERYで大野さんがイチオシしていたあの曲を思わせるイントロ!!
ハイ、早押しイントロドンッ!!
「♪~」
ピンポンッ!!木村カエラの『butterfly』!!
つって。…似てません?イントロだけだけどね。
あと次に浮かんだのは「夏の名前」かなー。一音ずつ下がっていくのが。

さて。嵐さんお得意の応援ソングですね。これはもう。
Lotusのような突き抜けてる感とはまた違い、日常でわざわざ言葉にしない、でも心でこう続いたらいいなというかすかな思いを歌っている感じです。
everという単語もいろいろ意味がありますけど、
ひとつの意味には「続いている状態」を示す言葉だということ。
forever(永遠)のeverもそうだし、過去から続いてきた「これまで」という意味合いもあります。

この歌詞は、男女の話ではなくて「強い絆で結ばれた仲間」という感じですよね。
長い間連絡をとってなくても、たまに誰かを経由してその人が今どうしているかが聞こえてきたり、
直接連絡を取ってみたら昔と変わらない感じで話せてしまうような。
今は全然違う道を歩んでいるんだけど、それぞれの「ゆずれぬ思い」を持って、
何かしらの「熱さ」や、「こうあったら、こう続いたら」という夢のようなものを持って、
それぞれのフィールドで人生を歩んでいる、そんな関係性。

大人になってからの関係性ですよね。

私も、最近は仕事中心の生活で学生時代によく語らった人たちとはあまり連絡をとれていないのだけど、
やっぱり伝わり聞こえてくるのって「闘っている」という感じで。
やっぱ社会じゃ20代はまだまだペーペーなわけで、日々経験なんですよね。
でも、当時にその人たちが抱えていた「思い」っていうのが形を変えてまだ生きていると思うと、
いつのまにか仕舞われていた昔の自分の「思い」が出てきたり。

旅路、という言葉が「人生」という言葉に当てはまるのかは分からないけど、
仲間の人生って他人事に思えないところもあって、そういう意味で「共に歩いていこう」っていう表現になったのかな。

たとえかすかでも、胸の奥に燃え続けてる灯がある限りは未来を照らせる。
「思い」っていうのは本当に大事にしたいですね。

P.S.偶然、この曲を聴いた次が『Everything』だったんだけど
『ever』って『Everything』に仲間意識を足したような感じかもね。