#180 Monster

曲名Rap詞作詞作曲編曲ソロサクラップサトフェイク
Monster-UNITe
Sean-D
CHI-MEYTaku Yoshioka
Hirofumi Sasaki
AMOS××


こんなすごい曲を作るのはどこのだれじゃー!!!!!
と探し回ったあの日。
CHI-MEYという人は、私がたった1回聴いただけで覚えていたあの「ボロボロロケット」を作った人だということを知る。
「ボロボロロケット」っていうのは確か「おかあさんといっしょ」でやってた(今はどうかな?)歌なんだけど、
たった1回聴いただけなのにすぐ耳に残る感じが、子ども向けの音楽としてよくできてるなぁって思ったんですよね。
それがまさかの嵐に楽曲提供?!どんなつながりでそうなったんでしょ。。。
(他に同じCHI-MEYっていう人がいるんじゃないかと何度も疑いました。ごめん、CHI-MEYさん。)

ドラマのコメディタッチな雰囲気とは全く違って「怪しい」のに、合ってるなと思えるこの不思議。
イントロの弦楽器のトレモロはしびれますねー!!ね、弦一徹さん。
正直申しまして、この曲はかなり意図的に「大野智と4人のお供」的な感じがします。
お供の皆様方が舞台の幕開けを演出、センター後方からリーダーが後光を得てモーセの『十戒』のごとく登場するのが
その最大の象徴ではないかと。

やはりCHI-MEYさんは子どもに分かりやすい音楽を作る人だからなんだろうか…
間奏で思い切りよくリズムを変えてワルツにしてしまうとか、曲の世界の場面転換が上手。
下手をすると切り貼りしただけのようになってしまうのに、
この曲に関してはなんの引っかかりもなくスッキリ入ることができる。
(これまで主題歌として使われてきたJ-POPの一部には、よく流れるサビだけがキャッチーで良くて、
それ以外は全く別の曲であるかのような印象を受ける音楽も少なからずあり…
正直ガッカリすることもたくさんあるのです。。。私がワカラズヤなのかもしれないけど。)
この曲はいろんなところに緻密な作りが施してあって、
そこは多分吉岡さんや佐々木さんの奏功するところでもあるんだろうと思います。

そしてこの曲にぐっと引き込まれる最大の理由は、
なんといっても音楽とダンスのはまり具合が素晴らしいからじゃないでしょうか。
「モンスターダンス」は見どころ満載。
松潤の地を這うような足さばき、間奏の操り人形のようなカタカタした動き、
その直後の手足をブンブン動かす振り付けはまるで自分を操る糸を引きちぎるかのごとく。

嵐はどうやら全体的にこういうクールな曲でかなり「化ける」傾向にあるらしい。
バラエティで見るような「うだうだ」や「ハイタッチ男子」でもない、
ステージに立つ者としての気迫や、芯の強さが他を圧倒するほど突然ボォーン!!と前面に出てくるのです。
それは『truth』然り、『COOL&SOUL』『Re(mark)able』然り。

私は歌詞カードを見ないとなかなか言葉が頭に入ってこないので、
ある程度曲を聴いてから歌詞カードを読むんですが
「12時を少し過ぎる頃」と歌い始めるのでMichael Jacksonの『Thriller』を思わせるような雰囲気もあります…。
恐怖を与えつつも相手への好意があることはほぼ同じですが、
『Thriller』は恐怖と恋愛のドキドキ感が似ていることを悪用している感じで(笑)←たっぷりの愛情を込めて。
『Monster』は、ドラマの主題歌ということもあり怪物でありながら中身はどこか繊細な人間に近い印象。
解釈はさておいても、MJからインスピレーションを得たであろうことは想像がつきそうです。

『One Love』の「百年先も愛を誓うよ」にどうしてもキャー!!ってなれない私ですが
「一万年の愛を叫ぼう」ならキャー!!と思うのは、生まれ変わることが前提だからなのかなと思います。
「君」が誰を指すのかはぼんやりとしていますけどね。。。

2010年最もインパクトのあった嵐シングルを選ぶとしたら…『Troublemaker』と接戦になりますよ!!
(というか、そうやって選べるほどリリースがあったということですよね……恐ろしいことだ。。。)

#181 スパイラル

曲名Rap詞作詞作曲編曲ソロサクラップサトフェイク
スパイラル櫻井翔小川貴史三留一純ha-jAMNOS×


CD発売前にタイトル「スパイラル」、作詞:小川貴史 と知った時点で「絶対この曲ハマるな」と予感。
今まで多かったミディアムorスローテンポのバラードではなく、アップテンポでガンガンやってきたのが意外でしたが、
これまた劇的な作りになっていて、小川ワールドの新たな一面を知った感じがしました。

スパイラル=渦巻線。転じて、ぐるぐると繰り返してブレーキがかからない様子。
自分のことで思い悩んでいる状態や、自分の人生のことを「スパイラル」と表現したアーティストは知っていたけど、
恋焦がれることを「スパイラル」と表現するのは、私の中では新しくてドンピシャだった。
特にそう思ったのが、サビやラップ部分の演奏ですよ。
全パートが揃って同じ音を演奏してるじゃないですか。
ジャン、ジャジャジャジャジャン、ジャジャッジャジャン ×2 っていう。←伝わるか?(笑)
マイナー調で、同じフレーズを繰り返していて、しかも音の幅があるのでまるで円を描いているようで。
リズム&ボーカル以外の全楽器が同じフレーズを演奏しているので、なんだか大きなもの…
自分の力では避けられないものに巻き込まれていくような、飲み込まれていくような、そんな雰囲気が漂います。

もう、この歌詞の「僕」は狩猟民族と化してますよね。
まさか自分がこんな劇的に人を欲するなんて嘘みたい…と理性は言っていても
心はもう奪われていて、その人のことで頭いっぱいの状態。
どうしたら手に入れられるかの欲求に満ちていて、駆け引きをしている。
動き出せば自ずとはっきりすることが出てくるので、いま陥っているスパイラルから少し抜け出せたりもするのだけど、
抜け出すには勇気が必要な上に、抜け出した先がまたスパイラル、その先もまたスパイラル…というのが女性というもので(笑)
どんどんその人に溺れていく「情熱」と、出会ってしまった衝撃から踊りまくる「鼓動」が音に表現されていて、
ひっじょーにまとまりがよくカッコよい曲だと思いました。

この曲、ライブで披露されたことはないですよね。
翔さんのラップがカッコよすぎるので、いつか生で聴きたいと切に願っております。

(というか、嵐はカップリング曲だけでもツアーできると思う。)