#164 忘れられない

曲名Rap詞作詞作曲編曲ソロサクラップサトフェイク
忘れられない-ArikAHIKARI佐々木博史O××


1/f(f分の1)のゆらぎ。
人に心地よさを与える声を宇多田ヒカルやドリカムの吉田美和が持っていると。
リーダーはどうなのか…よくわからないけど、少なくとも私は心地よさを覚えているので
最近、リーダーの心地よいビブラートを勝手に「さとしのゆらぎ」と呼んでいます。

「さとしのゆらぎ」。

そう。この曲イントロから「さとしのゆらぎ」たっぷり。
なんだろうなぁ、「忘れられない」という言葉をより切なくさせている。

失恋の寂しさと冬の侘しさを重ねた歌詞で、
情景が目に浮かぶほどに歌詞も音もドラマチック。

特にサビ前なんか「さとしのゆらぎ」がさ。
やりきれない感じのゆらぎがさ。
この曲を歌ってる顔は一度も見たことないけど、
「この胸突き刺さる…」なんて、「song for me」の「忘れないよ~~~」みたいに
眉間にシワよせて苦しそうに歌うのをイメージしてしまう。

佐々木博史さん編曲第一弾。
いままでの嵐編曲歴を見ると、これから嵐のドラマチック部隊になっていくかもしれない。

#165 Believe

曲名Rap詞作詞作曲編曲ソロサクラップサトフェイク
Believe櫻井翔100+吉岡たくAMNOS×


この曲はもう…秀逸です。
なんだろうな、すごくさりげないところまで凝っているというか。
いつもより音が厚いなと思ったら、よーく聞かないと分からないようなハモリを入れていたり。
ヤッターマンの飛び上がる様とストリングスがリンクしているかのよう。
100+(ハンドレッドプラス)さんのインパクトある曲作りはすごいです。
嵐を上へ上へ押し上げた立て役者のひとりと勝手に思っています。
翔さんのラップ前なんか、いいスピーカーで聴くと「おおっ!」ってなります。まるで3D(笑)

翔さんのラップ、今までいろんなのがあってそれぞれに良さがあったけど
この曲のラップはかなり、「らしさ」が詰まっていて伝わってくる気がします。
ZEROで「次世代の象徴」としてそこに存在しているからこそ
同世代の人たちも「今」に対する不安を重ねることができるんじゃないかと思います。
「失敗からしか何一つ学べず」⇒「失敗がなければ先へは進めない」ということ。
そんなことばかりでは現実に目を背けたくなるけれども…
人生全体を見渡してみると、それは「抑揚」の波形のただ1点であって
それはきっと夢へつながっているんだと。
少なくとも翔さんはそう考えているのかと歌詞を読んで知った時に、
私は失敗を恐れて立ち止まることをやめようと思いました。
いや…厳密には…
恐れることがあってもいい、ただ立ち止まることだけはやめよう…と思った、かな。

この歌詞には「believe」という英単語も「信じる」という動詞も出て来ません。
その代わりに「待つ」や「進む」という言葉がその意味をより確かなものにしています。
「信じる」とストレートに表現するだけでは、正直この疾走感には生ぬるい。
信じて、どうするのか。
「どう」の部分が歌詞に表現されているので、より強く伝わってくるのだろうと思います。

さて、編曲・吉岡たく。
『「ヤッターマン」の主題歌になると聞き、疾走感のあるアレンジを心がけた』と。
2010年1月の高知新聞にインタビューより。
あなた素晴らしすぎます。

ちなみに、地元の高知の自宅にスタジオを構えているんだそうで、このアレンジも?
地方に住んで音楽活動をする、というのもすごく勇気のいることだと私は思うのですが、
私も地方でこそ頑張りたいと思っているクチなので、こういう話は勇気づけられますね。