#153 Take me faraway
お待たせしました!投げ出しかけた「Takemefaraway」の歌詞解釈+αです。
歌っている本人が歌詞よりも音を重視する方だし、アルバム発売時も音の「壮大さ」を雑誌等で語っていたので、ここまで詳しくは解釈していないような気がしますが(笑)
(これが翔ちゃんだったらかっちり解釈しているでしょう。)
あくまで私Eminaの想像の産物であることをご理解下さい。
この曲、相手がどこかへ行ってしまったことをかなり匂わせているせいか、
「遠距離恋愛の切なさ」や「愛する人が死んだ悲しみ」という解釈をされている方も多いですね。
正直それでもおかしくはないんです。
ただ、それだけではしっくり来ませんでした。
ものすごく映像的で芸術的で、深みのある言葉、音。
それが十分に生かされてないような気がして…。
それでは研究発表です(笑)
まず、タイトルですね。Take me faraway。
farawayとは、いったいどこなのか。この解釈によって随分変わりますね。
彼女のいる場所、天国…という解釈もできなくもないですが、私は「パラレルワールド」だと思ってます。
現実でありながら、現実的じゃない世界。
ただし。「どこでもいいから、現実から離れたい」という現実逃避の歌詞ではありません。
アルバム『Dream "A"live』のテーマが「夢」と「現実」だということは、vol.42「Do my best」で書きましたが、「夢を見ながら生きている」という言葉がこの曲でもすっぽり当てはまります。
さらに、その他にも相反する言葉が散りばめられています。
「永久」「永遠」と「瞬間」
「太陽」と「星」(昼の天体と夜の天体)
「手紙」「言葉」と「記憶」「香り」「音色」(言葉にできるもの、完全にはできないものの象徴)
「光」と「影」
この散りばめられた対比をどう解釈するか、というのが一番の難しいところです。
歌詞は大まかに
1番が「手紙」や「言葉」といった手段を使って「想いを形にする」ことがテーマとなっていて、
2番は「記憶」「香り」「音色」といった「形にならない」ものがテーマになっています。
相手のことについては具体的なことは読み取れませんが、愛する人が自分の目の前からいなくなってしまった、ということは間違いないようですので、それを前提に詳しく解釈してみます。
【1番:メロ~サビ前】
「蒼」=くすんだ青、生気のない青。歌詞の意味的には、喪失感や淀んだ感じを表す色。そういう光が揺らぐ中、自分の心も、愛する人がいなくなった状況に揺れながら手紙に想いを綴った。その手紙(=自分の想い)が風と混ざり合って、そのまま変わることなく永遠に自分の周りを包んでいてほしい…流した自分の涙の雫が透き通っている(純粋な想いがある)のだから、自分の声もきっと彼女のもとに届いていてほしい…と思いながら、夜空を見上げている。
「昨夜見た空は~」:「昨夜」といったら真っ暗な夜を指す言葉で、本当なら太陽は沈んでいるはず…。でも静かに燃えているのだから、「太陽があった」ということ。「太陽」が示すもので思い浮かぶのは、彼女の笑顔とか、一緒にいた時の情熱とか。一方、実際は暗い夜なので、「星」はここでは「現実」と「儚さ」を示す象徴になっています。
ふー。さて。ここで彼は、彼女を想っている時間(信じた世界)は色を取り戻すと言っているので、裏を返せばかなりの喪失感を抱えているんだと思います。そういう意味で頭の中は、彼女といたころの時間と、今一人でその時を思っている現実との狭間で行き来しているような状態なのでは。
【1番:サビ】
「手紙に記す」ことで、自分の想いを書き残すことはきっとできる。だから、その大切さは強く(永遠に)胸の奥にある。でも手紙に残した言葉は、あくまでも書いた「瞬間」の気持ちであって、何度書いても想い全体の一部を切り取っただけ。自分の胸の奥にある壮大な…永遠の想いは残せない。
Tell me why? Take me faraway.
(想いを全て書き留められる世界へ連れてって。)
【2番:メロ~サビ前】
文字には起こせない部分の彼女の記憶について。相当彼女を想っていたことが伺えます。自分の感じた香りですら、きっと君のもとへ届くように、と思っているんですから。
「昨夜伝える為に」:彼女と自分との間に何があっても途切れることのない、簡単に言うなら「通信手段」のような線を彼女と結んだ(気でいる)。ということは、これからも彼女には自分のことの報告とか、彼女が生きているなら励ます言葉とか、テレパシーとか(笑)、そういうものを伝えようという意志が彼には感じられます。実際には、結べてなんかいないんだろうけれども。そうとでも思わないと、気が参ってしまうのかもしれない、自己防衛的なニュアンスにも取れます。ただ、喪失感漂う1番とは一線を画して、ちょっとだけ前向き。
【2番:サビ】
時が音色を奏でることなんてないんだけれども。感性がぴったり合っていると、自分が感じたものを共感してもらえたりするんだよね、なぜか。あれ、なんなんだろ。彼、彼女とは感性がぴったりだったんだろうと思われます。
というわけで、それを伝えたくて、彼女のことを想ったり。
とっても観念的なことで、時が音色を奏でる状態を具体的に示すことは難しいけど、「彼女とだけ共感できること」だということは確か。それが聴こえているのに、実際には彼女には伝えられていない=彼女が近くにいない、という現実に…
Tell me why? Take me faraway.
(自分の感じる香りや音色を伝えられる世界へ連れてって。)
【ラスサビ前】
ここがポイントですよね。
それまで現実と夢の狭間を行き交っていた彼が、突き抜けた部分。
彼女がどんな状況であろうとも、「光」を集めて届けたい。
儚い情熱の影っていうのは、彼女への情熱は今もあるけれども、彼女を失った以上それは「過去」のもので、永遠を願ってもものすごく儚い。そういうことを自覚した上で、「影」と表現しているのかなと思います。
こうして見ていくと…気持ちの面で「夢」と「現実」の間を揺らぎさまよっていることがすごく分かります。
考えれば考えるほど複雑な世界ではあるのですが、人間なら一度は迷い込むところだと思うんです。
恋愛しかり、人生しかり。
それでも最後にはいつか、ラスサビ前のように「光集め届けたい」と思ったり「忘れたくない」という思いで立ち上がって、また歩いていくんですよね。また時々「遠くへ連れてって」と思いながらも。
「夢」と「現実」の狭間に揺らぐ人間のさまを描いた、絵画のような作品だと思いました。
だから何なのか、何が言いたいのかという部分は完全に聴き手に委ねられています。
そういう意味で、今までの嵐の曲の中で一番芸術的な詞でした。
だからリーダーが歌うと様になるのかもしれない。
話は逸れますが…実は私、最近ラスサビの部分で勝手にドキッとしてしまいます。
リーダー、MISSの5月号でこんなこと言ってました。
(今、自分がファンの子にできることは?という質問に対して)
「テレビとか、雑誌にいっぱい出てることじゃないのかな」
私が東京から地元に引っ越したということもあるんですが、日本のどこにいても、生活や人生のどんなときでも、リーダーが全身から光をいっぱい集めて反射させて届けてくれるような…そんな映像がぱっと浮かぶんですよね。
ほんと、今やどこにいたってタイムラグはあれどほぼ同じ量だけ嵐が見られますもん。
曲名 | Rap詞 | 作詞 | 作曲 | 編曲 | ソロ | サクラップ | サトフェイク |
Take me faraway | - | R.P.P. | O | × | ◎ |
お待たせしました!投げ出しかけた「Takemefaraway」の歌詞解釈+αです。
歌っている本人が歌詞よりも音を重視する方だし、アルバム発売時も音の「壮大さ」を雑誌等で語っていたので、ここまで詳しくは解釈していないような気がしますが(笑)
(これが翔ちゃんだったらかっちり解釈しているでしょう。)
あくまで私Eminaの想像の産物であることをご理解下さい。
この曲、相手がどこかへ行ってしまったことをかなり匂わせているせいか、
「遠距離恋愛の切なさ」や「愛する人が死んだ悲しみ」という解釈をされている方も多いですね。
正直それでもおかしくはないんです。
ただ、それだけではしっくり来ませんでした。
ものすごく映像的で芸術的で、深みのある言葉、音。
それが十分に生かされてないような気がして…。
それでは研究発表です(笑)
まず、タイトルですね。Take me faraway。
farawayとは、いったいどこなのか。この解釈によって随分変わりますね。
彼女のいる場所、天国…という解釈もできなくもないですが、私は「パラレルワールド」だと思ってます。
現実でありながら、現実的じゃない世界。
ただし。「どこでもいいから、現実から離れたい」という現実逃避の歌詞ではありません。
アルバム『Dream "A"live』のテーマが「夢」と「現実」だということは、vol.42「Do my best」で書きましたが、「夢を見ながら生きている」という言葉がこの曲でもすっぽり当てはまります。
さらに、その他にも相反する言葉が散りばめられています。
「永久」「永遠」と「瞬間」
「太陽」と「星」(昼の天体と夜の天体)
「手紙」「言葉」と「記憶」「香り」「音色」(言葉にできるもの、完全にはできないものの象徴)
「光」と「影」
この散りばめられた対比をどう解釈するか、というのが一番の難しいところです。
歌詞は大まかに
1番が「手紙」や「言葉」といった手段を使って「想いを形にする」ことがテーマとなっていて、
2番は「記憶」「香り」「音色」といった「形にならない」ものがテーマになっています。
相手のことについては具体的なことは読み取れませんが、愛する人が自分の目の前からいなくなってしまった、ということは間違いないようですので、それを前提に詳しく解釈してみます。
【1番:メロ~サビ前】
「蒼」=くすんだ青、生気のない青。歌詞の意味的には、喪失感や淀んだ感じを表す色。そういう光が揺らぐ中、自分の心も、愛する人がいなくなった状況に揺れながら手紙に想いを綴った。その手紙(=自分の想い)が風と混ざり合って、そのまま変わることなく永遠に自分の周りを包んでいてほしい…流した自分の涙の雫が透き通っている(純粋な想いがある)のだから、自分の声もきっと彼女のもとに届いていてほしい…と思いながら、夜空を見上げている。
「昨夜見た空は~」:「昨夜」といったら真っ暗な夜を指す言葉で、本当なら太陽は沈んでいるはず…。でも静かに燃えているのだから、「太陽があった」ということ。「太陽」が示すもので思い浮かぶのは、彼女の笑顔とか、一緒にいた時の情熱とか。一方、実際は暗い夜なので、「星」はここでは「現実」と「儚さ」を示す象徴になっています。
ふー。さて。ここで彼は、彼女を想っている時間(信じた世界)は色を取り戻すと言っているので、裏を返せばかなりの喪失感を抱えているんだと思います。そういう意味で頭の中は、彼女といたころの時間と、今一人でその時を思っている現実との狭間で行き来しているような状態なのでは。
【1番:サビ】
「手紙に記す」ことで、自分の想いを書き残すことはきっとできる。だから、その大切さは強く(永遠に)胸の奥にある。でも手紙に残した言葉は、あくまでも書いた「瞬間」の気持ちであって、何度書いても想い全体の一部を切り取っただけ。自分の胸の奥にある壮大な…永遠の想いは残せない。
Tell me why? Take me faraway.
(想いを全て書き留められる世界へ連れてって。)
【2番:メロ~サビ前】
文字には起こせない部分の彼女の記憶について。相当彼女を想っていたことが伺えます。自分の感じた香りですら、きっと君のもとへ届くように、と思っているんですから。
「昨夜伝える為に」:彼女と自分との間に何があっても途切れることのない、簡単に言うなら「通信手段」のような線を彼女と結んだ(気でいる)。ということは、これからも彼女には自分のことの報告とか、彼女が生きているなら励ます言葉とか、テレパシーとか(笑)、そういうものを伝えようという意志が彼には感じられます。実際には、結べてなんかいないんだろうけれども。そうとでも思わないと、気が参ってしまうのかもしれない、自己防衛的なニュアンスにも取れます。ただ、喪失感漂う1番とは一線を画して、ちょっとだけ前向き。
【2番:サビ】
時が音色を奏でることなんてないんだけれども。感性がぴったり合っていると、自分が感じたものを共感してもらえたりするんだよね、なぜか。あれ、なんなんだろ。彼、彼女とは感性がぴったりだったんだろうと思われます。
というわけで、それを伝えたくて、彼女のことを想ったり。
とっても観念的なことで、時が音色を奏でる状態を具体的に示すことは難しいけど、「彼女とだけ共感できること」だということは確か。それが聴こえているのに、実際には彼女には伝えられていない=彼女が近くにいない、という現実に…
Tell me why? Take me faraway.
(自分の感じる香りや音色を伝えられる世界へ連れてって。)
【ラスサビ前】
ここがポイントですよね。
それまで現実と夢の狭間を行き交っていた彼が、突き抜けた部分。
彼女がどんな状況であろうとも、「光」を集めて届けたい。
儚い情熱の影っていうのは、彼女への情熱は今もあるけれども、彼女を失った以上それは「過去」のもので、永遠を願ってもものすごく儚い。そういうことを自覚した上で、「影」と表現しているのかなと思います。
こうして見ていくと…気持ちの面で「夢」と「現実」の間を揺らぎさまよっていることがすごく分かります。
考えれば考えるほど複雑な世界ではあるのですが、人間なら一度は迷い込むところだと思うんです。
恋愛しかり、人生しかり。
それでも最後にはいつか、ラスサビ前のように「光集め届けたい」と思ったり「忘れたくない」という思いで立ち上がって、また歩いていくんですよね。また時々「遠くへ連れてって」と思いながらも。
「夢」と「現実」の狭間に揺らぐ人間のさまを描いた、絵画のような作品だと思いました。
だから何なのか、何が言いたいのかという部分は完全に聴き手に委ねられています。
そういう意味で、今までの嵐の曲の中で一番芸術的な詞でした。
だからリーダーが歌うと様になるのかもしれない。
話は逸れますが…実は私、最近ラスサビの部分で勝手にドキッとしてしまいます。
リーダー、MISSの5月号でこんなこと言ってました。
(今、自分がファンの子にできることは?という質問に対して)
「テレビとか、雑誌にいっぱい出てることじゃないのかな」
私が東京から地元に引っ越したということもあるんですが、日本のどこにいても、生活や人生のどんなときでも、リーダーが全身から光をいっぱい集めて反射させて届けてくれるような…そんな映像がぱっと浮かぶんですよね。
ほんと、今やどこにいたってタイムラグはあれどほぼ同じ量だけ嵐が見られますもん。