本日おすすめする本は精神科医の方が書かれた本なのですが、精神障害者のおかれた歴史や世界の現状、リカバリーについてなど幅広い話題がカバーされている本です。


「心の病 回復への道」
野中猛著



難しい内容や少し表現が古い部分もあるのですが、私が特に印象に残った部分は以下の通りです。

「回復とは、「元に戻ること」を意味するときと、「失ったものを取り戻すこと」の意味の二つがあります。
中略
いまの健康概念は、「病気や障害をもっていても、それとうまくつきあって、自分を積極的に生かしていること」です。」

「治療の最終目標は、自分の病気を自分でコントロールできるセルフケアです。「押さえこむ」のではなく、「つきあう」という感じです。」

私はずっと、「心の健康って何だろう?」と考えていました。

精神疾患を患う私は、一生心の健康を損なった状態という事になるのか・・・

ですがこれらの文章を読んで、統合失調症という病気とうまく付き合いながら自分を生かしていけばいいんだなと思う事ができました。


「病気や障害は完全になくならないかもしれないが、自尊心や人生をとり戻すことはできる、社会の偏見を自分でとりこんで、自信をなくして無力感に打ちひしがれている状態から、もう一度自分の人生を生き直すことは可能だ、と考えるのです。」

私は統合失調症を発症した当初、「もう人生終わりだ」と考えていました。

今でも人生はうまくいく事ばかりではないですが、自分の人生を生き直すという言葉はしっくりきました。


これら以外にも、精神疾患に対する差別や偏見についてなど、興味深く読み進める事ができ、勉強になる内容が多くありました。

皆さまももし機会があれば手に取ってみていただければと思います。


本日もブログを読んでいただきありがとうございました!


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