私には兄が2人います。
とは言え、私が20歳で結婚し、家を出てから離れて暮らしているので、たまにしか会わないのですが。
先日、いきなり下の兄が遊びがてらそっちに行くよと、横浜から会いに来ました
家で2人で話をしていたら、急に深刻な話になり、びっくり
兄は警察官なのですが、少し前にうつ状態になり、一時は死も考えたと。
兄は刑事の仕事が長く、捜査一筋できたのですが、年齢のこともあり、最近になって内勤に変わったそうなのです。
そこでの仕事は、ほとんどパソコン作業。捜査一筋で来た兄にとっては別世界で、作業がなかなかはかどらない状況の中、若い上司に罵倒されることが多くなり、病んでしまったようです
走っている電車に飛び込みたくなったり、高い所に立つと、下に引き込まれそうになる自分がいて、そんな状態を上司に気づかれ、なかば強制的に心療内科に連れて行かれたそうです。
まだ軽度のうつだったそうで、薬を飲むことで、今はだいぶ安定しているとのこと。
真面目一筋の兄がそんなことになっているなんて、全く知らなかったので、ショックでした
そんな話から兄と初めていろいろな話をしました。
体の病気にしても、心の病気にしても、本人は何となく自分を責めてしまうんですよね。
こんなことが駄目だった、あんなことをしたから病気になった、などなど
でも、病気は誰のせいでもない。ましてや、本人のせいでもない。
なのに、自分を責めて、生きている価値なんかないんじゃないか、周りに迷惑しかかけてない、と思ってしまう。
それが一番、体に良くない状況なんですよ、と心療内科の先生は仰ったそうです
私達、がん患者もうつと隣り合わせで、心が折れることはしょっちゅうありますよね。
でも、生きていたいという気持ちをなくしてしまったら、絶対にいけないと思うのです。
小さな目標をひとつひとつクリアしていくことで、私は生きている意味があるのだと思います。
兄は意外にすっきりした顔で帰って行きました。
もうすぐ迎える定年までは、仕事は自分のペースで無理せずにこなすよ、と言っていました
定年になったら、全国を旅して、好きなことをして暮らすよ、と。
生きていたいという気持ちを、今は持ってくれているようで、それからは前よりも私とラインなどで近況報告をするようになりました。
私も小さな目標を今、いくつか持っています
その目標を達成するために、今日も生きていたいと思います