母はピアノ講師をしている。

祖母の葬儀から9日後、10月に行われる講師コンサートに向けてのリハーサルが行われていた。

私は、別の要件がありその場にはいなかったのだが、母はピアノソロをこなした。

照れくさく、アンサンブルしかやらないというものの、企画していた後輩講師がぜひソロをやってほしいと頼まれ、私も聞きたい!とお願いしたところ引き受けてくれたのだ。練習嫌い。案の定ミスはあるもののさすが37年のベテラン。弾きこなした。

 

その次の日の事。。。

夜。お風呂上り、祖母宅に戻ろうとしたところ、「お腹痛い。病院へ連れてって。連絡はしてあるから」と言ってきた。

「わかった。急いでいこう!」と車を走らせた。

痛みが10分間隔から2~3分間隔と狭くなり「陣痛のようだ」と言っていた。

車を止め、急いで救急外来へ向かう。

 

呼ばれて、母だけが診察室へ入る。

診察室から出てきて、

「この間の内視鏡検査の結果出てたんだって。よく見えなかったけど、管状腺ってところにがんがあるみたい。で入院だって。」

母はいった。

はあ・・・。

その時の救急外来の医師が祖母が入院中にお世話になった内科の先生ということもあり、面識があった。そして、その医師は外科の医師を読んだ。

入院、手術となると、胃の中のものを一度出さないといけないということとなり、鼻から胃にかけて管を入れる処置を行った。

今までそんな経験がなかった母は車いすで病室に移動中に吐いてしまった。

午前2時過ぎ、空いていた病室に入り、「おやすみ。後でね。一旦荷物とりに戻るね」と言って私は家路についた。