K-BALLET TOKYO 熊川版新制作「眠れる森の美女」in Cinema
2024年3月1日(金曜日)10:50開演
ユナイテッド・シネマ大津 1スクリーン
収録公演:2023年10月27日(金曜日)14:00開演 東京文化会館 大ホール
オーロラ姫:日高 世菜 デジレ王子:山本 雅也
カラボス:小林 美奈 リラの精:成田 紗弥
フロレスタン王:グレゴワール・ランシェ 王妃:山田 蘭
執事:ビャンハ・バットボルト
【第1幕】
1場 フェアリー:佐伯 美帆,塚田 真夕,長尾 美音,島村 彩
カヴァリエ:金 瑛揮,中井 皓己,鴻野 寛太,武井 隼人,山田 博貴
2場 フロリナ王女:岩井 優花 ブルーバード:吉田 周平
猫:辻 梨花,栗原 柊
カエル:岡庭 伊吹,久保田 青波,藤島 恵太,本元 光,向井 裕一朗,森 雅臣
花:栗山 結衣,今本 和佳,梅木 那央,川本 果侑,木下 乃泉,清水 理那,藤吉 沙季,布瀬川 桃子,井隅 萌,大坪 明日香,鈴木 里佳子,原 美咲
赤ずきん:山田 夏生
狼:杉野 慧,中井 皓己,髙橋 芳凰
【第2幕】
1場 婚約者:杉野 慧,栗山 廉,田中 大智
オーロラの友人:戸田 梨紗子,佐伯 美帆,栗山 結衣,世利 万葉
【第3幕】
宝石 佐伯 美帆,堀内 蔣平,戸田 梨沙子
指揮:井田 勝大
管弦楽:シアターオーケストラトウキョウ
大阪公演がチケットを取れなかったので,こちらを見てきた.
カメラワークが本当に良くて,監督の「こう撮って」という要望が反映されていたのではないかと思う.
劇場だと定点(自身の座席)からの鑑賞になるので,舞台を観られた方も違う視点で楽しめそう.
映画館のスタッフの方が「本日のキャスト表です」と渡してくれたのもなんか良い.
舞台を観た知人より面白かったとの感想を聞いていたので,楽しみにしていたが想像以上に良かった.
ネタバレになるが,ここまで大胆に作り変えてきた眠りは作る側からすると本当に大変だったと思う.
それでも整合性が取れて,かつドラマティックな展開と振付,演出の数々.
次回は舞台でも観たい.
舞台セットとして壁が作られているので(袖幕が見えないセットは好き)舞台の使える面積が限られるけれど,その分リフトを多用し高さを使うことで空間利用の偏りを感じさせない.
1幕の森の仲間たちに通常なら3幕のネコたちとブルーバードが出てきたのは驚いたが,これはこれでアリかなと思う.
ブルーバードのGPDDの際にオーロラとネコたちが花束で遊んでいるのが映り込んでいて個人的にはツボだった.
ミモザをネコジャラシみたいにネコたちにフサフサしているオーロラ,かわいい.
カメラが回っていないところでもダンサーに委ねられた演技があったのだろうと思う.
カラボスは東京バレエ団の「眠り」での井脇さんを彷彿とさせる踊る美しいカラボス.
私の中では勝手に国王の浮気相手認定をしたけれど,ここまで迫真の演技をしながら,テクニックバリバリで踊る小林さんブラボーすぎる.
赤ずきんはもはや,黒い姉さんじゃないかと思ったけれど,結婚式の場面で出てきて何だか救われた気分になった.
宝石はガッツリロイヤルの振付を踏襲.
コーダのマネージュはパが裏なので難しいのよ&アンデオールができていないと見栄えしないのよ.
本日はさすがだった(美しかった).
眠りは白鳥やくるみよりも音楽が盛り上がらないという声を以前聞いたけれど,個人的には1幕のカラボスとのやりとりなどドラマティックさもあり,各画面に「これしかないでしょう」という音楽がやっぱりある.
眠りは様々な役柄を踊った大好きな作品.
この公演の演奏も聴きながら泣けてきた.