こちらの続きです。

 

 

 

 

 

 

 

2020年の映画「みをつくし料理帖」の主題歌となった

「散りてなお」の事を書きます。

 

 

映画の主人公澪は災害で故郷を失くした女の子。

江戸に出て料理人になります。

 

 

 

 

 

女が作るのは家庭料理のみ。

お店では料理人として認められず

厨房に入れてもらえなかった時代。

 

 

 

 

澪の江戸での一番最初のヒット料理は

「茶碗蒸し」でした。

トロトロの茶碗蒸し。

 

 

 

でもそれを妬んだ他店に嫌がらせ受けたりプンプン

店は放火されたりえーん

澪はかなりひどい目に遭います。

 

 

 

 

 

そんな澪の心の支えは、

小さい頃遊んだ故郷の風景と

ずっと一緒にいようねと

誓った幼な友達。

 

 

 

 

流されて消えた故郷

もう会えない幼い日の親友。

 

 

 

 

でも、目を閉じれば瞼の裏には

愛しいその思い出が蘇える。

 

 

 

目を閉じればすぐ会える

巡り来る春に

 

 

そしてその世界で

 

手を伸ばせば触れられる

時の後ろ髪

 

 

 

 

愛しいきらめく思い出は

私の中にある。

 

 

 

 

現し世(うつしよ)にもう無いのに

誰も消し去れはしない

 

 

 

 

だから

 

散りてなお咲いている

君の面影胸に

 

 

 

美しい言葉の絹の風呂敷で

過ぎし日の思い出を

そっと優しく包むような歌です。

 

 

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「金色」という言葉がユーミンの歌の中では

過去にも時々使われてきました。

 

 

 

 

 

時をかける少女

 

夕べの夢は金色

幼い頃に遊んだ庭

 

 

 

デビュー曲のB面

「空と海の輝きに向けて」

 

 

 

 

「遠い海の彼方に金色の光がある

永遠の輝き、命の舵をとろう」

 

 

 

 

「やさしさに包まれたなら」には金色という

言葉は出てこないのですが

 

 

 

「カーテンを開いて

 静かな木漏れ日の

 やさしさに包まれたなら、きっと」から

 

 やわらかな金色の光を感じます。

 

 

 

この「金色」から

 自分の根源

魂の源の世界に通じる何かを感じます。

 

 

 

 

 そしてこの2020年に作られた

「散りてなお」の

金色はこうなっています。

 

 

 

 

 散りてなお咲いている

 君の面影胸に

 また一人歩き出す

 金色に頬を染めて

 

 

 

 

 その源の故郷の懐かしい金色が、、

 胸をいっぱいにして。

 

 自分は愛の記憶をちゃんと感じられて。

(実は受け止められていたこと。

 忘れているけど抱きしめてもらったこと、

 気が付かなかった誰かの愛情等色んなもの)

 

 

 うん、もういいよ。

 大丈夫!って思えて。

 

 いつかの暖かい面影と思い出を胸に

 

また一人歩き出す時の

あなたの頬は

金色に染まっている。

 

 

 

 胸を満たした愛が溢れて

 自然と顔に上気して

 

 

 金色に頬を染めて、、

 

 

 そして歩き出す。照れ

 

 

 

この歌、前奏や間奏も

優しく気持ちがいい。

お琴ですか?みたいな音。

 

ダイナミックになり過ぎないように

でもしっかり底に鳴らされる音。

 

 

荒れ狂った人生の悲しい層も感じる。

寂しい層もある。

優しい声は

その痛みの上に咲く野の花のよう。

 

 

とても深い美しい歌でした。

 

 

 

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上映がコロナ期間だった事もあって

映画が大ヒットしたようではなく

歌も大きくは話題にならなかったよう。

 

 

 

 

もしかしてそれは、、

今の時代が20世紀とは色々状況が

違ってるからなのかもしれない。

 

 

 

 

 

この歌を歌いながら私が思い出すのは

畑からきたばかりのどっさりの

野菜に手を入れている所。

 

 

 

 

蕗の筋をぴーっととっていたり

ニラや葱の使える部分をより分けているような

すごく地味な(終わらないえーん)作業。

 

(韓国の田舎で集まって沢山料理作る時は

3時間位これやったりする、嫌になる!)

 

 

 

 

つまり裏うちを感じる。厚みというか。

見えない所にすごく手がかかっていて

すごく上等のお出汁がとられてて

(黄金のコンソメみたいな)

 

 

 

 

そのお出汁をとるために

どれだけ手間がかかってるか

分かる人には分かるけど

分からない人には分からない。

すごく上等な一品、みたいな。

 

 

 

 

 

人の心に余裕がある時は

そういう豊かなものを

「ああ、いいね」

「やっぱりいいね」

「いつかそういうの味わいたいね」

となるのでしょうが

カツカツでキツキツになってる時は味わいにくい。

 

 

 

 

 

 

 

角川映画が人気があった時代。

1980年代頃からですね。

その時代と今の日本は、

色々違ってしまってる。

 

 

この映画と主題歌が、

20世紀程は受け入れられなかったのは

そういう事なのかな照れ

(おしんぽいものも

20世紀ほどはウケない)

 

 

 

 

 

とか、思ったりもしますが!

いやいやどっこい

 

ユーミンの歌は

すごい生命力があるので

いつまた再評価されるか分からない~爆  笑

 

 

 

 

 

 

 

記憶に新しいのが2021年の映画

庵野秀明監督の「シン・エヴァンゲリオン」

 

 

1984年の「Voyager~日付のない墓標」

と言う歌がありました。

ユーミンの歌です。

 

 

小松左京原作のSF映画「さよならジュピター」の

主題歌だったのですが映画はコケて、

歌もあまり話題にならなかった。

 

 

 

けれど30何年後、

ほとんど40年後の2021年!

 

 

庵野監督が「シン・エヴァンゲリオン」に

Voyagerを挿入歌として使ったことで再び注目されて。

 

 

 

 

 

 

SNS上では「エヴァのために作られた曲みたい」

「まじでエヴァとリンクし過ぎてて泣ける」

など、絶賛の声があふれている。

 

 

 

「自己犠牲を終わりにする」歌なのかな?

 

 

誰かのために犠牲になったその人への鎮魂歌。

それはいつかの自分だったかもしれない。

 

 

ありがとう

ありがとう。

辛かったね、大変だったね。

よく頑張ったね!って抱き合えたら、

次に行こう!

 

 

 

 とにかくユーミンの歌は

30年経っても40年経っても色褪せなくて爆  笑

 

 

 ひこうき雲なんてもう50年なんじゃないの??びっくり

 

 

 

 

 

 

 

 私は歌セッションで、その人に似合う歌

 「あなたの歌」を探しています。

  

 

 

 その時、その方が将来明るい顔でにっこりと

 やりたいことをやれる方向に行く歌

 

 という視点を基本的に入れています。

 そういう設定で矢を放っています。

 

 

 

人生色々あったよね照れ

だけど「これから」は

 

 

金色に頬を染めて

 歩いていけますように

 

 って、その姿を心に思い描いています。

 

 

 

 

 私の瞼に見る姿が

 ものすごく美しくてですね、

 

 なんとかご本人にお伝えしたいのですが、

 言葉ではなかなか上手には伝えられず

 (この通り多弁なのですが爆  笑

 

 だからこっちも歌うんですけどね照れ

 

 日々切磋琢磨でございますウインク

 

 

 

 

  ありがとうございました。