ソフトバンクの王貞治球団会長がくじを引き当てた瞬間、東浜は、口元に笑みを浮かべて小さくうなずいた。「(ドラフト指名は)通過点。もっと上を目指さないといけない」。目標が現実になった今、早くもプロのマウンドに立つ自分をイメージしていた。
福岡に本拠を置く球団の交渉権獲得に、沖縄出身の東浜は「地元球団の指名。すごくうれしい」と前向きだ。420奪三振の東都大学リーグ記録を打ち立てたばかりだが、「まずゲームをつくること。三振にはこだわらない」。理想とするプロ選手像は「周りから応援され、10年、20年活躍できる息の長い選手」とし、今季で引退した金本を挙げた。
4年間苦楽をともにした高田知季内野手もソフトバンクに3位指名され、「自分のこと以上にうれしい」と運命に感謝し、高田とがっちりと握手を交わした。
3球団が競合したほどスカウトの評価は高く、秋山監督らの期待も大きい。「やるからには1年目から結果を残す。それが即戦力の使命」とプロでの活躍に自信をのぞかせた。