「あとは運ですね」
8日、甲子園球場でキャッチボールなどで汗を流した左腕は、そう笑ったものの、最高の舞台が整った。
当初、9日の先発は2けた星がかかるメッセンジャーだったが、練習前に首脳陣が助っ人と話し合って、“説得”。最大限のイニングを確保をすべく、能見に先発マウンドが用意された。もちろん、杉内を抜いて早々に三振数トップに躍り出れば、助っ投も2年連続10勝到達に向け、リリーフ登板する可能性が高い。
奪三振王を争っていた前田健(広島)は、この日の今シーズン最終登板で6三振の上乗せで171個。1位は172個の杉内(巨人)のままだ。虎の背番号「14」がわずか2差と栄冠を射程圏内にとらえ、ラストチャンスを生かす。