【プロ野球】広島の高卒新人・戸田、3回2失点デビューも収穫あり | スポーツは筋書きのないドラマ

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いきなり浴びた、プロの洗礼。それでも必死に前を向き、強く腕を振り抜いた。3回2失点で無念の黒星に終わったプロ初登板を、広島・戸田は「次につながる投球はできたと思う。課題も出たし、いいところもあった」と気丈に振り返った。
「緊張はしましたが、いい緊張感で入れた」という初回。だが投球練習ではワンバウンドの暴投を繰り返すなど、思い通りに体は動いてくれなかった。先頭の長野に四球を与えると、気持ちを切り替え切れないまま、坂本の二塁打で1死二、三塁とされ、阿部の適時打と高橋由の犠飛であっという間に2点を失った。
だがここからが、並の高卒新人と違った。初回を終え、ベンチに戻ると、大野投手チーフコーチに「もう気付いただろう」と声を掛けられた。その言葉で自身の腕の振りを思い出すと、二回以降はペースを取り戻し無失点。三回1死一、二塁のピンチも、高橋由、村田を抑えてしのいだ。
チームは引き分けを挟み対巨人8連敗で、7月28日以来の4位転落。だが戸田にとっては、決して悲観すべき第一歩ではない。大野投手チーフコーチも「いい経験にして、次に生かしてほしい。ひとまず一度(ローテから)外すけど、機会があればまた投げさせる」と一定の評価を下した。
戸田も「自分の真っすぐが投げられれば、ある程度打ち取れる自信はついた」と納得の表情。未来の鯉投を担う左腕のデビュー戦は、痛みと喜びの両方に満ちていた。