ラグビー・招待試合(13日、熊谷ラグビー場)、早大が28-7で明大に快勝。95-0で圧勝した4月30日の関東大学春季大会・関東学院大戦に続き、対外試合2連勝を飾った。永遠のライバルである明大戦に初出場したFB広野晃紀(3年)が前半4分に先制トライ。2戦3トライと好調を維持する男は、同ポジションで日本代表でも活躍する藤田慶和(1年)が不在の中、定位置奪取へ猛アピールした。
熊谷に集まった7000人の観衆の視線を一身に集め、開始早々にスコアを動かしたのは、早大FB広野だった。
「内に(ステップを)切ったら目の前にチャンスが来た。死にもの狂いでした」
前半4分、敵陣左中間15メートルラックから右に展開したボールを受けると、軽快なステップでゴール中央へ。2トライを奪取した関東学院大戦に続く2戦連続のトライに笑顔が弾けた。
2年生の昨年10月に公式戦デビュー。3年生となって迎えた自身初の明大戦に「めちゃめちゃ緊張しました」。右足甲に痛みはあったが、痛み止めの注射を打って後半18分までプレーした。
WTBでもプレーするが、基本はFB。同ポジションには鳴り物入りで藤田が入学し、定位置争いはし烈になるが、広野に焦りはない。
「相手は日本代表だし気にしても仕方ない。でも、1年生には負けたくないですね」
これで早大は今春の対外試合2連勝。藤田が不在の間に秋へ向けて成長を続ける男が、4季ぶりの大学選手権制覇を掲げる後藤ワセダを、最後尾から支える。