巨人が、今秋ドラフトで東海大の伏見寅威(とらい)捕手(22)と坂口真規内野手(21)を指名候補としてリストアップしていることが11日、分かった。巨人はすでに東海大の菅野智之投手(22)の1位指名を表明しており、原辰徳監督(53)の母校から一挙3選手の獲得を目指す。
伏見は1年秋から正捕手の座を獲得し、昨季まで菅野とバッテリーを組んでいた。2年春には打率・485で首位打者とMVP、ベストナインの3冠を獲得。2年生ながら日本代表にも選出された逸材で、阪神、オリックスなども高く評価している。巨人は現在、阿部が正捕手を務めるものの、今季も腰痛で4試合に欠場。また、阿部の負担軽減のためにこれまで計48試合で一塁に起用している。その中で若手捕手の伸び悩みで、確固たる「ポスト阿部」が不在の状況。1位指名する菅野の性格を知り尽くしていることも大きな魅力だ。
一方、坂口は智弁和歌山時代の2年夏の甲子園でヤクルト・由規(仙台育英)から特大の本塁打を放つなど、強打が売りの右の三塁手。今季は村田をFAで補強したが、「次代」を考えた場合、捕手と同じく若手の育成が急務なポジションとなっている。
11日の東海大―明星大戦では巨人は山下哲治スカウト部長をはじめとする6人態勢で視察。山下部長は「今年(のドラフト候補)は長距離砲が少ないけど、2人とも長打を打てる。若い長距離砲が欲しいし、今後もチェックしていく必要がある」とした。菅野に加えて伏見、坂口も獲得できれば、東海大トリオとして話題を集めそうだ。