巨人の原監督が期待を寄せる若手2選手の、苦悩が続いている。予定されていたロッテとのオープン戦が中止となると、高卒4年目の大田は、すぐさま室内練習場に移動し、指揮官がつきっきりで打撃練習。指導は熱を帯び、1時間を超えた。
ここまで、オープン戦3試合で11打席無安打。勝負の今年は外野手に専念しながら、買われた打撃で結果が出ていない。この日はバッテリー間の距離を縮め、原監督自らがマウンドに上がって打撃投手も担当。27日はキャンプ最後の対外試合を控え「コンパクトに(体が)開かないことをいわれた。しっかり期待に応えたい」と大粒の汗を流す。指揮官も「良さは長打力なのでヒントになればいい。明日の(大田)泰示に期待するよ」と二人三脚で復調を目指す。
中心選手の若返りが進む中で、大田とともに22歳の藤村も首脳陣が成長を望む存在だ。今年から背番号が「0」に若返り、期待の大きさを裏付ける。しかし、昨年瞬く間に二塁の定位置を手にした新星も、オープン戦10打席で1安打。失策やバントミスも相次ぎ、岡崎ヘッドコーチも「心配は藤村。少し守りに入っている」と指摘する。
本人も「焦りはある」と隠さない。それでも原監督の指導に耳を傾け、居残りでバットを振って昨年打率・222に終わった打撃の改善を図る。「監督の言葉も理解し、良くなっている」。結果がすべての世界で、貪欲に結果を追い求める。