氷雨の降るジャイアンツ球場。白い息を吐きながら、宮国が入念に体を動かした。18日のコーチ会議で左足首の捻挫が発覚。2軍スタートが濃厚だった2年目右腕だが、20日から状態を見続けてきたトレーナーのGOサインもあり、1軍スタートが決まった。
「けがをしたときは正直やばいと思いましたが、今は80%ぐらいまで来ている。(1軍では)アピールというより、一つ一つ自分のできることをしっかりやりたい」
昨年11月、宮崎での秋季キャンプ。ブルペンで伸びのある直球を投げ込む右腕に、原監督の目が釘付けになった。指揮官は「新人王候補」として先発ローテーション入りを期待。2月の春季キャンプで徹底的に鍛えられることになった。
同じく昨秋キャンプで原監督の目を見開かせたのが、昨季のイースタン・リーグで52試合に登板し、16セーブを挙げた7年目の林イー豪だ。指揮官が思わず「キャンプ初日の2月1日にいい状態で入ってこられれば(抑えの)可能性はあります」とうなるほどだった。昨季途中から守護神を務めた久保が右股関節手術により2軍スタートとなるだけに、“代役”として期待がかかる。
今オフに大補強を敢行した巨人だが、圧倒的な強さを見せるには若手の台頭が不可欠。ダイヤの原石でもある宮国と林の成長が、チームを優勝へと加速させる。