【阪神JF】サウンドオブハート持ったまま余裕71秒9!…追い切り | スポーツは筋書きのないドラマ

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最終追い切りのテーマは馬の数だけ存在する。サウンドオブハート(松山康)のそれは“やりすぎないこと”だった。ウッドコースを単走で5ハロン71秒9-13秒5。調教スタンド側から始まったキャンターが向正面で15-15に変わり、緩やかに加速しながら直線へ。追えばはじけそうな雰囲気を漂わせるが、鞍上の手綱は持ったまま。余裕を残したフットワークで、ゴール板を駆け抜けた。

強い調教が必要ない場合もある。松山康師は「これでいいんだ。スノーフェアリーだよ」と、軽めの調整でエリザベス女王杯を連覇した世界的名牝の名前を挙げて説明する。「先週、豊が乗った後は1~2日くらいカリカリしていた。3日後からは落ち着いたが、ビシッとやると馬は構えてしまうもの。それでは何カ月も間隔をあけた意味がなくなるからね」。

1週前追い切りで態勢は整っている。間隔をあけても走ることは前走で証明済みだ。何日も前から戦闘態勢に入る必要はない。「危ない面も秘めた馬だからね。でも、だから走るんだよ。今日は動きもフォームも良かったし、競馬が近いことを予感しているから、それで十分」。細心の注意を払いながらの調整でここまでたどり着いた。残る課題は金曜の長距離輸送のみ。「後はカイ食いさえ落ちなければ…」。ダービー2勝の勝負師は、戴冠のイメージを固めつつある。