わずか430キロほどの体だが、スイッチが入れば正体はやはり怪物だ。まだスピードを乗せるには早いはずの1周目のゴール板過ぎで四肢の回転が小気味いいリズムを刻み出した。2コーナー手前からは躍動感あふれるフットワークに変化。向正面から3コーナーへ、そして最終コーナーから直線へ。全くブレのない、しなやかなフォームで再びゴール板を通過した。
あっという間の1周で、8ハロン(1600メートル)107秒3-12秒4。「芝が少し硬い感じだったのでダートでやった。最後の600メートルを少し追うように指示したが、本国にいる時と同じように見えた。かなり満足できる状態。彼女はどんな展開、コースでもOK。類いまれな才能を持っている」。自慢の持久力を確認したシールゲン師は万全の出来を強調した。