ワイルドカード(最高勝率2位球団)から勝ち上がったカージナルス(ナ・リーグ)が本拠地セントルイスのブッシュ・スタジアムに、2季連続の出場となるレンジャーズ(ア・リーグ)を迎えて開幕し、カージナルスが3―2と競り勝って第1戦をものにした。
ラルーサ監督が攻撃的な采配で先勝をもたらした。2―2の6回、2死一、三塁で好投していた先発C・カーペンターに代打クレイグを送った。低めの速球を引きつけてたたくと、打球は滑り込んだ右翼手のグラブのわずか先に落ち、勝ち越しの適時打を放った。
「うちは中継ぎ陣がいいから」メジャー2年目の27歳は準備万端だったという。好調のブルペンに早めにつなぐ形でプレーオフを勝ち上がったとあり、心積もりができていた。追い込まれてからしぶとく右翼線へ適時打。ワールドシリーズで代打が勝ち越し打点をマークするのは1996年以来となった。
ここから指揮官の采配がさえた。7回に2番手サラスが1死一、二塁とされると、迷わずに代えた左腕ゼプチンスキーが連続三振でピンチを断つ。残り2イニングは3投手の継投で打者6人に抑えた。