【日本ダービー】コティリオン余裕残しで53秒0! | スポーツは筋書きのないドラマ

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前脚を外へ開き、後脚を振り回すように走る独特のフットワーク。それでもコティリオンの蹄跡は坂路を一直線に伸びていた。余裕を残して4ハロン53秒0-12秒9。「想定通り。タイム、動きとも理想的」。橋口師が大きくうなずく。手綱を取った小牧も「前走時は僕が手綱を落としたから右にヨレたけど、今日は真っすぐ走っていた。ムキにならず落ち着いているし手応えはいい」と表情をほころばせた。

コティリオンが坂路を走る時、よく橋口師は「あれはハーツクライの子だよ」とおどけて話す。もちろん同馬はディープインパクト産駒だが、それほど走り方は橋口厩舎の偉大な先輩に似ている。「ハーツもあのように脚を開いて走ったし体形もスリムだった」。父がサンデーサイレンス系で母父がトニービン。血統的にも2頭は共通項が多い。

距離に不安はないが、課題は折り合い。「他の馬うんぬんじゃなく、僕がうまく乗れるかどうか。うまく乗れたら、いい勝負はできる。内枠が欲しい」と、小牧は抽選での幸運を祈る。はっきりとは言葉に出さないが、プレッシャーは大きい。その分、成し遂げた時の喜びは倍返しで来るはずだ。今は静かに、人生をかけた戦いを待っている。