長年、現場を取り仕切ってきた岩崎伸道専務は「(牧場が)解散の方向で動いていることは間違いありません。成績不振と競走馬の賞金だけで運営していくことに限界が見えたためです。借金もないうちに誰にも迷惑をかけず、きれいな形で解散しようということになりました」と辛い胸の内を明かした。
現在所有している(有)メジロ牧場名義の現役馬やメジロドーベルなどの繁殖牝馬は、5月20日以降に所有者移転となる見込み。伊達の繁殖牧場と洞爺の育成場については大手牧場への売却が、ほぼ内定している。
今週行われる天皇賞はメジロ牧場にとって象徴と言ってもいいレースで、メジロアサマ→ティターン→マックイーンが史上初の父子3代制覇を成し遂げたのは記憶に新しい。昭和40年代から平成にかけて、社台グループ、シンボリ牧場などと競馬サークルを牽引してきた名門牧場が、その輝かしい歴史に幕を下ろすことになった。