大相撲の八百長問題の解明を進めてきた特別調査委員会が、八百長への関与を認定した力士ら計二十数人に、いずれも角界追放を想定した処分案をまとめる方針であることが24日、関係者の話でわかった。25日に東京・両国国技館で開く次回会合で処分案をまとめ、日本相撲協会の理事会に提案する。
関係者によると、八百長への関与の度合いや調査への協力姿勢などを勘案し、「追放」も退職金を出す場合と出さない場合に分ける方針だという。
適用する規定は「故意による無気力相撲懲罰規定」か、協会の寄付行為の賞罰規定か、まだ議論があるというが、懲罰規定で「1年間出場停止」という処分を出した場合でも、調査委では「八百長関与を認定され、協会に残ることはないだろう」(関係者)と、事実上の追放処分の意味合いになるという。また、関与した力士の師匠である親方には、降格処分案を出す方針。
調査委では今月上旬から疑惑のある約35人を再聴取し、18日の会合までに二十数人の関与を認定。既に関与を認めていた竹縄親方=元前頭・春日錦=ら3人だけでなく、携帯電話のメール履歴に関与を疑わすやり取りを残しながら否認を続けた十両・清瀬海や、三役経験者の谷川親方=元小結・海鵬=らの関与も認定した。