【大相撲】若の里「夢追う人たくさんいる」 | スポーツは筋書きのないドラマ

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かつて「大関候補」と呼ばれ、真剣勝負を貫いてきた34歳のベテランが、やりきれない胸の内を吐露した。両国国技館内の相撲診療所で健康診断を終えた若の里は、テレビクルーにもみくちゃにされる若い力士たちの姿を見て、苦笑いを浮かべるしかなかった。

初場所は西前頭9枚目で8勝7敗と勝ち越し。春場所が開催されていれば、番付アップは確実だった。まじめに独自の相撲道を貫くことで知られる男は「悪いことばかり報道されている。夢に向かって汗を流している人たちも、たくさんいることを分かってほしい」と切実に訴えた。

初場所は中日までに7勝を挙げたが、9日目から6連敗を喫し、五分の星で迎えた千秋楽で給金を直した。「前日から緊張していた。真剣勝負をして勝って喜んだのに。『7勝7敗で勝つのはおかしい』といわれるのはつらい」。大相撲=八百長というイメージが広まる中、あえて強調した。

所属する鳴戸部屋では8日から、けいこを再開する。土俵で起きた相撲史上最悪の汚点は、猛げいこを重ね、本場所が再開されたときにクリーンな相撲でぬぐい去るしかない。