◆第90回天皇杯サッカー ▽決勝 鹿島2―1清水(1日、東京・国立競技場)
J1勢による決勝を行い、鹿島が3大会ぶり4度目の日本一に輝くとともに、2011年のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権を獲得した。清水はこの試合を最後に退任する長谷川監督の花道を飾ることができなかった。
鹿島が制した第80回大会以来10年ぶり2度目の顔合わせとなった両チームによる決勝戦。キックオフからボールキープ率を高めて優勢に試合を進めていた鹿島は前半26分、MF小笠原の左CKに飛び込んだMFフェリペ・ガブリエルのヘディングシュートで先制した。一方の清水は、鹿島の速いプレスの前に持ち前の連動性のあるパス交換を見せることができず、前半は1―0で鹿島リードのまま折り返した。
後半に入ると一転して出足が良くなった清水が、MF小野を起点に再三好機を演出。後半14分に、自陣からの浮き球のフィードからDFラインの裏に抜け出したFWヨンセンが、右足でGK曽ヶ端の頭上を抜くループシュートを決めて同点に追いついた。
しかし、試合巧者の鹿島は直後に先制ゴールのMFフェリペ・ガブリエルに代えてMF本山を投入。これでリズムを取り戻すと同32分、ゴール正面やや左のFKを、MF野沢がゴール左上に直接突き刺して再びリードを奪った。その後は幾度となく清水攻撃陣にゴール前への進入を許すも、4分のロスタイムも含めて最後まで集中力を切らすことなく逃げ切った。