アイドル祭りアイドル祭りが近い。 嬉しい。 単純に嬉しい。 だけど、 蔑視した目で観客が私を見る。毎年だ。私の気力を萎えさせるような、冷ややかな目付きだ。何を言いたいのかわかっているだけに、戸惑いがちに、おどおどと立ち尽くす私がいる。楽屋でも いたたまれなかった。あの居心地の悪い部屋にいくのは真っ平だ。歌うことがどんなに楽しくても、楽屋に帰ってあの重苦しい空気に包まれると、物販等が嫌になる。 私はどうやって作り笑顔をすればいいのだろう。どうやって溶け込んでいったらいいのだろう。