飲食店へ営業をかけてくる業者の多くが、飲食店従事者を舐めているのではないかと思うことがままある。
営業電話を掛けてくるのが、ランチの仕込み真っ只中であったり、営業時間真っ只中であったりって言うのは、日常茶飯事なので、むかっ腹も立たなくなった。
が、
「フォアグラのプライスも併せて持ってきてください」
「はい。ただ、確実に納めさせて頂けるとは限りません」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
「一週間前にご注文頂いても、確実に納品できますとお約束は出来ないです」
「一週間前であっても?」
「確実にとは」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・御社は、何屋さんですか?」
「食肉を扱っています。品質と価格に自信はあります」
「で、一週間前に注文しても、確実とはいかないの? おもしろいですねぇ」
「当社、●肉から始まった会社でございまして」
「HP拝見しているから、そんなことはいい。
確実に納められる商品はどれ?」
「フォアグラも、お時間を頂ければ・・・・・・・」
「うちは、2日前に40人だのと、突発的にご予約をいただくことがあります。それに応えられる会社でない限り、お取引は不可能ですな」
「せめて1週間前であれば、納められるか納められないか、判断がつくのですが」
「駄目な時があるってことが前提では、難しいでよ。確実な商品しか、求めないから、フォアグラに関しては、もう結構です」
「一週間以上あれば・・・・・・」
「そんな悠長な商売をしていないと、云ってるのだがな、私は」
等と云うことを、あれこれやり取りしたのは、10分前。
・・・・・・・・・・・・・頭おかしくないか?
こうした業者が多すぎる。
「外食はかくあるべき」
なぞと、偉そうに吼える輩が沢山いるが、それに群がっているのが、この程度か。
勿論、相当な大手になれば、商社がダイレクトにつくから、こうした営業はありえない。
だから、感じる。
街場のレベルの低さを。
この程度の営業しか出来ない人間に、一生懸命創ることを喜びとする職人が転がされるのか?
サイトを盾に。
この程度の業者が横行する飲食業界。
時代を創ってきたとほざく輩の罪ではないか?
こんな業者を淘汰して、次代を、後進を育てるのだと云う意気を感じる人間が、なんと少ない業界か。
恥ずかしくないですか?
私は、結婚した相手が、外食産業をリードしてきた大手のバイヤーであり、相当名前を売って、肩で風切るような人だが、その人に対して言い放ったことがある。
「あなた方の傲慢さが、業者に付け入る隙を与え、いつまでたっても、本当の意味での産業化が、メーカーのみしか出来ないのだ。
何が外食産業だ。
この転職率、恥ずかしくないのか」
と。
おかげさまで、うちのお店には、変な業者が来ない。
出入りの業者さんは、本当に手厚く、本当に店舗を盛り立てようと働きかけ、様々な情報を与えてくれるパートナーさん達である。
パティシエせっちゃんが言う。
「うちみたいなお店、ないですよ」
様々なレストランを歩いてきた彼女が、営業に来る人達のレベルの高さに、感謝して言う。
地道に愚直に仕事をする職人に触れるのが、出入りの業者なのだ。
質が悪ければ、料理人が荒れる。
それは、仕事の粗さとなって、現れる。
そんな手合いに、大事な看板を汚されてはたまらないと、立ち上げの時から、神経質に業者を選定してきた。
やろうと思えば出来るのだ。
たかが一介の零細店舗ですが、心意気のある人達と、パートナーシップを結んで、この難局を乗り切ろう。
乗り切って見せねば、負け犬なだけだ。