■俳句「初心の会」四月 | 桃兎の部屋

■俳句「初心の会」四月

ゴールデンウィーク前半を締めくくる29日みどりの日、初心の会がありました。 始まってから半年、プラチナ通りのバー giginoをお借りしての今回です。

まずは課題を♪


 町の上に◯◯◯◯◯◯◯春の山

 ◯◯◯◯◯花頃の雨降りつづく

 鶯の◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯

 ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯春の海



$日本のもの、こと  桃兎の部屋-春の花





出席は静魚先生、綺羅里さん、透子さん、織男さん、音会さん、桃兎の六名。 ゴールデンウィークということもあり、須賓さん吉野さんは残念ながら欠席です。


先生の講義、今月は「季語について」。 季節をあらわす言葉、季語について、例句を鑑賞しながらお話は進みます。 「季語というものは、日本の長い伝統のなかから生まれてきた言葉です。 われわれの祖先が長い年月をかけて磨きあげてきた美意識と生活の結晶が、今日の季語となってちりばめられているのです。」また「季語は連想を広げてくれます。 そのため季語はなくてはならないものなのです。」とレジュメにあります。


今回の例句です。


 もう勤めなくてもいいと桜咲く     今瀬剛一
 柿若葉重なりもして透くみどり     富安風生
 太ペンの青の滲みて春隣        宮田正和
 凍星を見つめしばしは生きてみん    若山陶青子

 春満月水子も夢を見る頃ぞ       保坂敏子
 泡立てしクリームに角みどりの日    和田順子
 秋暑し刃物屋で買ふ肉叩き       戸田留以
 クリムトのゴールドのキスバレンタイン 山村竹の子
 加賀てまり飛びたいですか青空に    大塚太平洋

 風吹いて空磨かるる桃の花       井上康明
 餅好きの夫ふつくらと老いにけり    渡辺恭子
 ひかり降るごとく雨来て山桜      茨木和生
 蝶生まれまづ美しきものへ飛ぶ     河内静魚
 ひとりの夜香水の蓋あけしまま     鈴木桃兎
 葉桜や母の歩幅にあはせゆく      樅山木綿太



講義の最後に「季語に頼ることで人生が楽しめる。 生きることが楽しめる。」と先生はおっしゃっていました♪
 


では、句会のご報告を。 それぞれの最高点句をご紹介いたします。


 水面突き花頃の雨降りつづく    透子
 声ひそめ花頃の雨降りつづく    桃兎
 障子越し花頃の雨降りつづく    音会
 夢うつつ花頃の雨降りつづく    織男


 町の上に天守を抱いた春の山    透子


 朝もやの肌にしつとり春の海    織男
 軽々とサーファー乗せて春の海   音会


 鶯の鳴きわたりける山の奥     綺羅里



今回の最高得点者は綺羅里さん♪ 僅差を競う中、最後の鶯の句で突き放しました。 透子さん、音会さんが同点二位という結果です♪



課題の穴埋めも楽しい「初心の会」。 先生に早めに来月の題を頂戴しました。 皆さまもお試しになってみませんか?


母の日の◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
雨降つて◯◯◯◯◯◯◯竹落葉
◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯業平忌
諦める◯◯◯◯◯◯◯玉葱切る





次回は5月19日(日)、綺羅里さん宅で。
楽しみです♪