厚生労働省のエイズ動向委員会は23日、昨年新たに報告されたエイズウイルス(HIV)感染者とエイズ患者の合計は1590人と過去最多だったと発表した。

感染者は過去2番目に多い1106人、症状が出て初めてわかった患者は最多の484人だった。

岩本愛吉委員長は「感染から発症まで8年ぐらいかかる。2000~08年ごろに感染者は増えたとみられ、それが反映された可能性がある」としている。

感染経路は同性間の性的接触が7割近くを占めた。

年齢別では、感染者は30代が最多で370人、患者は50代以上が最多で157人。

感染者と患者の合計人数は2007年以降、毎年1500人前後で推移。

累計数は2万3015人に上った。

一方、保健所などでの検査件数は13万6400件と前年よりも約5千件増加。

相談件数は14万5401件で、2008年の約23万件から大幅に減った。

早期に感染を見つけて適切な治療を受ければ、発症を抑えることができる。

だが、例年症状が出て初めて感染に気付く人が3割ほどいるという。【朝日新聞社】