今年で31歳…

気付けば31歳…


デザイナーを夢見て
上京したあの日から…

夢を叶えるために
必死に生きてきた


ステージ衣装に魅了されて

ミュージカルや演劇、歌舞伎
アイドルのコンサート
沢山のアーティストのライブ

いろんな衣装を見たくて
その為に必死にバイトして…

沢山のエンターテイメントに触れて
色んな知識を学んだ結果…


夢だったデザインの世界に
無事に飛び込む事が出来た


舞台を手掛ける会社の中では
業界でも有名な企業

そこの企画デザイン部

本当に忙しくて
毎日が戦場のようだった

デザインをめぐって
同期とトラブルになる事は
日常茶飯事

でも、いい意味でみんながライバル

お互い、相乗効果で
よりいい物が出来上がる…

それに、仕事から離れれば
普通にみんな仲が良かった

心を許し合える
信用出来る
そんな仲間…






だからさ…
まさか、こんな事になるなんて
思わなかった

長い期間、切磋琢磨してきたじゃん


そんな風に思ってたのは
わたしだけだったんだ…



この業界に入って
わたしが築きあげてきたものって
一体何だったんだろう…


人間関係も…

キャリアも…

何もかも

いとも簡単に
なくなっちゃったな…




この業界の闇を
初めて肌で感じて…

悔しくて

許せなくて

怒りと悲しみで
おかしくなりそうだった



絶対に忘れない…

忘れるもんか…







だから

一からやり直したくて
舞台衣装とは少し違うけど

アパレル関係の仕事を探した


以前お世話になった
TV局のスタイリストさんの紹介


アパレルは経験がないけど
それでも
洋服のデザインには
関わっていたいから…



【studio seven】

今日からここが
わたしの新しい職場…



心機一転
気持ちを切り替えて…


今日からまた
頑張って

いつか
あいつらを見返してやりたい

やられっぱなしでたまるか…




そんな思いを内に秘めて
ニッコリと笑顔を作ると

扉を開いた



この時はまだ気付かない


この扉の先に

わたしの人生を

大きく変える出会いがある事を…