今日…

ここに来て良かった…


花さんにも会って
色んな話ができて…

そして、何よりも
隆ちゃんが
一番輝いてる姿を
観ることができて

それが本当に嬉しかった









花さんと春くんと一緒に入った
関係者席は
ドームの2階席の下くらいで
中央になるのか
ステージや会場全体が
凄くよく見渡せて…


会場を埋め尽くすお客さんの数に
圧倒される


その中に圧倒的な存在感で
そびえ立つステージに
私の胸は高鳴る


花さんと話をしていると
丁度、会話が途切れたタイミングで
会場が暗転した

その瞬間に
ドーム中に響き渡る歓声に
鳥肌が立った



花「始まるね…

 しっかり、目に焼き付けて…
 絶対に忘れないように… 」

由「…  はい」



ハルくんは一番前まで行って
ぶんぶんフラッグを振って
飛び跳ねる

花さんは、その姿を見守るように
ハルくんのすぐ後ろで
座りながらフラッグを振った

私も、つられるように
フラッグを振る


『J ! S! B!!  J ! S! B!!』


会場がひとつになって
声をあげる




隆ちゃん…


凄いね…


こんなに沢山の人が
隆ちゃんを

隆ちゃんの大切な仲間を
応援してくれてるんだね…


ドーム内が
どんどん熱気に包まれていく中

真ん中のステージとは別の
フロートから
メンバー全員が姿を現した瞬間に
会場は悲鳴のような歓声に包まれて

隆ちゃんを視界に捉えた瞬間…


もう限界で
溢れ出す涙を
抑える事が出来なかった









隆ちゃん…








隆ちゃん


私達…


やっぱり離れて
良かったんだね…


こんなにも輝くあなたを

幸せそうに歌うあなたを


この目で観ることが出来て
本当に良かった…








隆ちゃんが
大切な物を犠牲にして
沢山のことを我慢して
手に入れた今の場所を

少しばかりでも
守ることが出来て

私は
それだけで充分…



待ってて


そう言ってもらえただけで


それだけで
もう世界一幸せだよ…







そんな風に思って

花さんに言われたとおり

隆ちゃんの姿を

この目にしっかり焼き付けた


幸せそうに笑う姿も…
切なそうに歌う姿も…

仲間と楽しそうに
戯れ合う姿も

全部

忘れないように…






会場が盛り上がる中
メンバー全員がフロートに乗って
中央に集まる

ハルくんがピョンピョン跳ねながら
一生懸命フラッグを振って



すると、それに気づいたメンバーが
こっちを見てハルくんに手を振ると

隆ちゃんもハルくんに気づいて
手を振った



その瞬間…


隆ちゃんと
バッチリ視線が交わった


一瞬驚いた顔をしてから

満面の笑みで私に手を振る…






良かった…

見つけてくれて…




隆ちゃん
ありがとう…



私、今日のこと
絶対に忘れないよ…