いつの間にか
隆ちゃんの腕のなかで
眠ってた…


まだ彼の肌の温もりに
包まれてたくて
目が覚めた今も
この場所から脱け出す事が出来ない…


気持ち良さそうに
スヤスヤ眠る隆ちゃんの寝顔を
近くで眺めては
昨夜の事を思い出して
顔が熱くなった


何年も経つのに…

本当に何も変わってなくて…

私に触れる隆ちゃんの全てが
あの頃を思い出させた



隆ちゃんは、本当に優しくて
いつも私を大切にしてくれて…

私が悩んでれば
一緒に悩んでくれて

私が泣いてたら
抱きしめてくれる


それは私も同じで…


隆ちゃんを大切にしたい…
ずっと隣で
支え合っていきたい…




隆「んーー…      由香…?」

由「… ん?」




目が合うと、少しほっとしたような
顔をして私を抱きしめる

すると、また目を閉じて
安心したように眠り始めた


そんな隆ちゃんが
何だか可愛く思えて
思わずニヤけてしまう



どれくらい
こうしてただろうか…

隆ちゃんを起こすのも
申し訳なくて
とっくに目は覚めてるけど
暫く、隆ちゃんの胸元で
鼓動を感じてた…




隆「…  由香…?」

由「…  おはよ」

隆「起きてたの…?」

由「…うん」

隆「ずっと…?」

由「うん…   だって
 身動き取れない… 笑」

隆「…  へへ 笑
 ごめん…  」



足までしっかりと
絡めてる隆ちゃん…

これじゃ、動きたくても
動けない…

私がただ、離れたくないのも
あったけど…



隆「…ねえ、由香?」

由「何…?」

隆「どうしよ… 」

由「…どうしたの?」

隆「すっごい好き…♡」

由「…  //
 私も… ♡   凄い好き…//」

隆「真似すんなよ〜っ♡」



二人で笑いながら
じゃれあって
触れ合って…

そのまま、また隆ちゃんに抱かれて…


もう充分ってくらい
愛し合っても
全然足りないくらい…

お互いを求め合って…


何年も空いた二人の時間を
取り戻していく…



私が求めてた幸せは
やっぱり…


やっぱり
隆ちゃんとじゃなきゃ
幸せになれないんだって
思った…






由「そのメロディ好き…」


隆ちゃんは
鼻歌を口ずさみながら
服に袖を通す


そのメロディが凄く綺麗で
優しくて…
耳にスーッと入ってくる…

ずっと聴いていたいほどに…



隆「本当?
 じゃあ…     特別に歌ってあげようか?」

由「え? 本当に?」

隆「まだ、公になってない曲なんだ…
 由香に一番に聴かせてあげるよ…」

由「…いいの?」

隆「いいよ…   」






あんな眩しく笑う人に 
今まで会ったことがなくて
すぐに信じられたんだ 
これが愛なんだと
世界中で 一番の愛だと
この想いのすべてを 言葉で伝えたい
でもどんな言葉がいいのか 
まるでわからない
ラブソングを歌うしか できない僕だから
I sing this song just only for you
教会から 響く鐘の音が
鳴り止んだあとに 歌うよ

きみは初めて僕のために 
本気で泣いてくれた人さ
「永遠の悲しみなんてね 存在しないよ」と…
あの涙を 決して忘れない
青い風吹く丘の 斜面から見下ろした
海は今日も優しく凪ぎ 
夕陽抱いている
ラブソングを歌うから 一日の終わりに
I sing this song just only for you
隣にいて 聴き続けてほしい
願い込めながら 歌うよ

僕はきみと一緒に生きてこそ
夢を叶えられる気がする
ラブソングを歌うしか できない僕だから
I sing this song just only for you
教会から 響く鐘の音が
鳴り止んだあとに
きみが目を閉じた瞬間
願い込めながら 歌うよ


Church by the sea