数日前の事
まだまだ年越して間がなく病院は
御用始めもしてい無い夜

姫が不思議だ
夜中にチョンと座って
迷う事なく
真っ暗な中マミヤを見据えて
ニコッと笑う

……!((((;゚Д゚)))))))
カーテン閉まった此の部屋は真っ暗だ
暗がりが怖い姫には恐怖しか無いはず
普段なら布団に包まって
無理にでも寝るか
もしくは啜り泣くかなのに…
座って…笑った?

何に?
…目は開いてる
…真っ直ぐマミヤを見ている
でも明らかにマミヤに笑いかけてはいない

我が子ながら行動が読めない
怖いを超えて少しゾッとした

姫は幼稚園年長の6歳
しかしその風体は小学生の様と
思われる程シッカリしていて
顔立ちも、幼さの欠ける子だが……
その表情は少し艶っぽい?
と云うか子供らしさが無い様にも見えた

気持ち悪い!
心がヒヤッとした瞬間
「姫!」
思わず夜中なのに声を荒げて
布団を飛び出し姫の元へ

というのも姫は
スッと目を閉じると
意識が途切れた様に倒れたからだ
其れはスローモーションに見えて
ヒヤッとした心情を余計に不安にさせた

熱は?顔色は?
呼吸は?眼球運動は?
心音は?発汗は?先端チアノーゼは?
早急に色んな事を確認した

……何事にも異常は見られなかった
元は余り身体の強く無い姫
最近は過呼吸の気も見え隠れしていた矢先の
変調の表れなのか…

それとも変化が偶然重なっているだけなのか
女の子は身体の変化が男の子より
ダイレクトに現れる
健全な成長過程の一環で有れば問題は無いが
……此の夜の段階では分からない

ソレに何に向かって微笑んだのか
妙にあの笑顔が心に引っかかる…

腑に落ちずに
眠りに着かなければ為らない
落ち着かないマミヤの夜