ジャニーズ事務所とは、ジャニー喜多川によって設立された芸能事務所です。

これまでに「少年隊」、「SMAP」、「嵐」など、数多くの男性アイドルを輩出してきました。

 

 ちなみに、このジャニー喜多川は、2011年には「最も多くのコンサートをプロデュースした人物」、「最も多くのナンバーワン・シングルをプロデュースした人物」として、2012年には「最も多くのチャート1位を獲得した歌手をプロデュースした人物」として、ギネス世界記録に認定されるなど、輝かしい功績を数多く残してきました。ジャニーズについて語る上で必要不可欠な存在です。

 

 そんなジャニーズ事務所には、数多くのタレントが所属しています。彼らはそれぞれ、グループとしての個性、個人としての個性を持っているものの、一般的には「ジャニーズの○○」というような認識をされがちです。それは、歌って踊るような、いかにもアイドルらしい姿を見せている時に限らず、ドラマや映画など、俳優として活躍している時でさえ。いや、むしろ演技の仕事をしているときの方が、「ジャニーズ」というフィルター越しに見られることが多いような気がします。

 

 これは、「ジャニーズ」そのものの知名度・存在感が大きすぎるがゆえではないでしょうか。

もちろん、バックにジャニーズ事務所のという存在があることによって貰える仕事もあるでしょう。それに、ファン以外の方々にとっては、個人名やグループ名だけを言われるよりも、ジャニーズであるという前提があった方が認識しやすくなると思います。

 

 しかし私は、この「ジャニーズ」といういわばある種のブランドが、時にタレントたちにとって障害になり得るのではないか、と考えます。その人、そのグループが持つ本当の力や魅力が誤認されてしまう、そんな気がします。例えば、演技の上手い・下手の理由に「ジャニーズだから」ということを挙げるのではなく、その人自身の力として考えてほしいのです。事務所という本来なら後ろ盾的である存在が、他の事務所のタレントと比較して、前面に押し出されてすぎではないでしょうか。

 

 ジャニーズのタレントたちが、自分がジャニーズであることを誇りに思いその看板を背負って努力するという姿勢は、これまで様々な場面で見受けられてきました。そのため、「ジャニーズ」というブランドで認識されることを、本人たちがどれほど壁であると思っているのか、また全くそんなことは思っていないのかというのは、実際はっきりとはわかりません。しかし、ジャニーズのタレントたちには、自分たちの持つ個性を生かし、グループとしての色を大切にしていこうという共通の意識があると思います。それは、「ジャニーズ」であるという以前に、個々をしっかり認識してもらいたいという願望からくるものなのではないでしょうか。