ふくら雀の意味って
1級着付け技能士実技試験の帯結びはなぜふくら雀なのか
私が通った着付け教室も「ふくら雀」はカリキュラムにはありません。
でも・・
1級着付け技能士の実技試験は「ふくら雀」きっと意味があるんでしょうね。
1級着付け技能士に受かったけれど
「ふくら雀」の事を知らないのは、ちょっと恥ずかしい
と思い調べてみました。
ふくら雀のスズメは厄をついばむとされ、害虫を食べ豊作の手助けをすることから
「五穀豊穣」「一家繁栄」「家内安全」「富と繁栄」の意味がありとても縁起が良く親しまれているようです。
昔は振り袖と言ったら帯結びは「ふくら雀」でした。
私も中学生から高校卒業までの間
お正月になると、母が買ってくれた振り袖を、近くの美容院で「ふくら雀」に「日本髪」をしてもらっていました。
恥ずかしいですが1977年頃
近年の成人式では、オリジナリティ溢れる複雑な帯結びがほとんどで、お着物も帯もとても華やかです。
ブーツやレースといったモダンな装いも多くあり、考え方もいろいろです。
しかし、古典的な「ふくら雀」も私は素敵だと思います。
モダンな振り袖にコンパクトにまとめた「ふくら雀」素敵だと思いませんか(かえって目立つかも)
振り袖は江戸時代中期頃から武家の令嬢が着る着物で、帯結びは「ふくら雀」か「文庫」結び。歴史のある帯結びです。
冬の雀は、寒さをしのいで羽毛を膨らませ丸くふっくらした可愛い姿。
その可愛い姿を「福」と合わせて「福良姿」「福来姿」と書きます。
昔の人の発想力はすばらしい。
雀は一年中日本にいる鳥で、俳句の季語になっています。
春:すずめの子
夏:内雀
秋:稲雀
冬:ふくら雀 だそうです。
着る人に合わせ小さくまとめて可愛らしくしたり、大きく優雅な形にしたり、変化が楽しめる利便性のある優れた結び方だと思います。
実際に結んで見ると思った以上に難しい帯結び。帯結びの基本が詰まっているように思います。
1級着付け技能士の実技試験に「ふくら雀」の意味がわかりました。