「我慢しない関係」を築くための心の整え方を発信している心理カウンセラーのえみです。
自己紹介はこちらに書いております。
つづきです。
そして、本日の記事が最後です。
「もう、手放したほうがいいんじゃない?」
子どものこと、家族のこと、
誰かとの関係に悩んでいると、
そんな言葉を向けられることがある。
でも、その言葉を聞くたびに、
私は胸の奥がざわついていた。
それはきっと、
“手放す”と“見捨てる”が、同じ意味に聞こえていたからだ。
多くの親が怖れているのは、
・関わるのをやめること
・助けるのをやめること
・見守る距離を取ること
そのものじゃない。
本当に怖いのは、
「見捨てたと思われること」
「冷たい親だと思われること」
「愛が足りなかったと証明されること」
なのだろう。
でも、ここははっきり分けて考えたい。
手放す勇気と、見捨てることは、まったく違う。
手放すというのは、
・代わりに決めないこと
・代わりに背負わないこと
・代わりに人生を進めないこと
を選ぶこと。
一方で、見捨てるというのは、
・関心を失うこと
・存在を否定すること
・困っても戻れない状態をつくること
だ。
この二つは、似ているようで、真逆だ。
むしろ、
本当に見捨ててしまう親ほど、過干渉になる。
なぜなら、
「失敗したら終わり」
「うまくいかなかったら価値がない」
そんな無言のメッセージを、
関わりすぎることで伝えてしまうから。
手放す勇気とは、
「この子の人生は、この子のものだ」と認めること。
そして同時に、
「それでも、あなたの居場所はここにある」
という姿勢を、崩さないこと。
これが、“見捨てない覚悟”。
助けない、でも、消えない。
介入しない、でも、拒絶しない。
答えを出さない、でも、耳は閉じない。
この“曖昧で、不安定な立ち位置”に立ち続けることは、
正直、とてもつらい。
何かしてあげたほうが、よっぽど楽だから。
でも、ここで思い出してほしい。
子どもに見せたいのは、
完璧に支える背中じゃない。
不安を抱えながらも、
「それでも、あなたを信じる」
「それでも、私はここにいる」
そう選び続ける、大人の姿だ。
手放す勇気がある親は、
冷たい親じゃない。
踏みとどまっている親だ。
自分の不安を理由に、
子どもの人生を奪わない覚悟をしている人だ。
もし今、
「何もしないこと」が怖くて、
「距離を取ること」に罪悪感があるなら、
それは、あなたが愛を手放しているからじゃない。
愛を、信頼の形に変えようとしているからだ。
見捨てない覚悟とは、
「この子が、うまくいかない時間を過ごしていても、
私は、この子の味方であり続ける」
そう、心の中で決めること。
声高に宣言しなくてもいい。
行動で証明しなくてもいい。
ただ、
引き受け続ける。
それだけでいい。
でも、
もう一つだけ、
忘れてはいけないことがある。
私たちは、
親である前に、一人の人間だということだ。
子どもを支えることに必死になるあまり、
自分の人生まで
「保護者」という役割に預けてしまう人がいる。
でも、
子どもの人生は、子どものもの。
同じように、
あなたの人生も、あなたのものだ。
親としてどうあるかを考えることと、
一人の人間としてどう生きるかを考えることは、
本当は、切り離せない。
子どもに「自分の人生を生きてほしい」と願うなら、
親もまた、
自分の人生を生きていなければならない。
そして、こうも考えてみてほしい。
いつか、子どもは巣立つ。
親の手を離れ、
親の言葉からも離れ、
親の視界の外で生きていく。
そのとき、
あなたの手の中に残るものは何だろう?
「全部やってあげた」という達成感だろうか?
それとも、
不安を抱えながらも信じ続けたと思える時間だろうか?
子どもが巣立ったあとに残るのは、
子どもそのものではない。
自分がどう生きてきたか、という事実だ。
だからこそ、
手放す勇気は、
子どものためだけにあるのではない。
あなたが、
あなた自身の人生を取り戻すためにも、
必要な選択なんだ。
そしてもし、
この文章を読んでいるあなた自身が、
「誰かを手放すこと」に苦しんでいるのなら、、、
それは同時に、
“自分が見捨てられないか”を怖れている証拠でもある。
だからこそ、
あなたにも伝えたい。
手放してもいい。
でも、消えなくていい。
距離を取ってもいい。
でも、心まで閉じなくていい。
手放す勇気と、
見捨てない覚悟。
その両方を持つことが、
本当の意味での「信じる」なのだから。
この記事を読んで、
あなたは何を受け取りましたか?
安心でしょうか。
痛みでしょうか。
それとも、まだ言葉にならない違和感でしょうか。
正解はありません。
ただ、
もし今、
「頭では分かる。でも、現実では揺れる」
「わかっているのに、やめられない」
「私のケースは、どう考えればいい?」
そんな問いが浮かんでいるなら、
それは、あなたが本気で向き合おうとしている証です。
連載では、構造を言語化しました。
でも、
構造は人それぞれ、微妙に違います。
家庭環境も、
立場も、
性格も、
背負ってきた歴史も違うから。
個人相談では、
・あなたの状況を、感情抜きで構造整理すること
・“恐怖”と“愛”が混ざっている部分を分解すること
・手放す勇気と、見捨てない覚悟の境界線を一緒に探ること
を行っています。
慰める場所ではありません。
断罪する場所でもありません。
あなたが、
あなた自身の人生のハンドルを握り直すための時間です。
もし、
「私はまだ揺れている」
と感じているなら、
それは弱さではなく、
成熟の入り口です。
必要な方だけ、どうぞ。
相談や案内は、
すべて公式LINEから行っています。
登録したからといって、
何かを決める必要はありません。
一人で抱え続けなくていい場所が
ここにある、というお知らせをしてるだけです。







